新宿野戦病院 英語を話す小池栄子、舞台は歌舞伎町で発砲・流血シーンも…イマドキでないドラマを作るクドカンの狙い

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抗うクドカン

「他の作品では絶賛されますが、今回は気になるところが多い。まず、彼女の英語。SNSでも話題になっていましたが、『ホチキス is No.1』は英語ならホチキスではなくステープラーでしょうね。日本語を話せるくせに、まくし立てるような英語に字幕ナシというのは今後も続くのか気になります。そもそも多くの視聴者は、テレビで流れる英語が嫌いですからね。『金曜ロードショー』(日本テレビ)は字幕や原音が一切なく、100%吹き替えなのはそのためです。英語がウザい上に、今回は目をむいた小池の大仰な芝居もウザい。まるで『ドクターX~外科医・大門未知子』(テレビ朝日)の米倉涼子の手術シーンを見るようでした」

 まだある。

「『SODの時間が止まるシリーズ』や『勃ってますよ』、急患の説明に『ホテルでの緊縛で縄がほどけない』など、プライムタイムでは放送コードギリギリというかアウトでしょう。その割に『不適切にもほどがある!』で使ったお断りテロップなどの遊びもないので笑えません」

 そもそも歌舞伎町という舞台も、やや問題がある。

「歌舞伎町には“トー横キッズ”といったごく一部の若者はいるものの、スポンサーが重視するコア層(13~49歳の男女)やF1層(20~34歳の女性)、F2層(35~49歳の女性)には忌避されます。最近は誰もが行きたい場所ではありません。劇中で“健全な街”と喧伝すればするほど、危ない街のイメージが強くなる」

 そういった理由で、「新宿野戦病院」の今後は厳しいいとみる。

「もちろんクドカンファンは楽しめるとは思いますが、一日の仕事の疲れを癒すためドラマに安らぎを求める視聴者は離れていくでしょう。初回15・5%から大河ドラマ史上ワーストの3・7%まで落ちた『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK)の二の舞となるかもしれません」

 あらためて、なぜクドカンドラマの数字は伸びないのだろう。

「当たり外れがあるのはもちろんですが、そもそもビデオリサーチの視聴率メーターが付くことを許諾した視聴者は、健全で穏健な人々ということもあるかもしれません。『新宿野戦病院』の舞台が歌舞伎町の上に、発砲や流血といった場面も少なくない。クドカンはそうした健全なドラマに確信犯的に抗っているのかもしれませんが」

デイリー新潮編集部

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