斎藤知事のパワハラを告発した兵庫県元幹部が死亡 百条委員会出席で紛糾していたプライバシー問題

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 兵庫県の斎藤元彦知事(46)のパワハラなどを告発し、同県議会としては51年ぶりとなる百条委員会(地方自治法100条に基づく調査特別委員会)の設置につなげた元西播磨県民局長(60)が、7月7日に亡くなっていたことがわかった。自死とみられている。19日には証人として百条委員会に出席する予定だった。

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 とある県議会関係者が悔やむ。

「あと1日、待ってくれていたら……」

 7月8日午前9時半、百条委員会の緊急理事会が開かれ、そこで告発文とは無関係の資料について開示の要求をしないことが決議されたという。

 そもそも今回の百条委員会は、元県民局長の告発文に記載されている7項目の内容の真偽を確認するために設置されたものだ。それ以外の資料など、ハナから関係ないはずだ。

「ところが、関係のない資料の開示を求める動きがありました」

 デイリー新潮は6月23日配信の「パワハラ疑惑で百条委員会設置の兵庫県知事 告発文を書いて、嘘八百呼ばわりされた県職員(60)は今どうしている?『3月末で退職するつもりだったのに…』」で、百条委員会設置までの経緯について報じた。簡単に振り返ってみよう。

 3月中旬、「斎藤元彦兵庫県知事の違法行為等について」と題したA4サイズ4枚、7項目におよぶ告発文が、一部の県議や報道機関に匿名で配布された。県人事課は直ちに告発文を書いた職員の割り出しに動いた。そこで浮かんだのが、当時の県民局長だった。別の県議会関係者が言う。

押収されたパソコン

「3月25日、県民局長が勤務する西播磨県民局に副知事と人事課長が乗り込みました。神戸にある県庁舎と西播磨県民局は100キロ以上も離れているのですが、そこへアポなしで訪れ、県民局長のパソコンを押収していったのです」

 パソコンには配布された告発文のデータが残っていた。県民局長はその内容について特に問われることがないまま、2日後の27日に局長を解任され、4日後の退職予定を取り消されたのだ。この処分について斎藤知事は「業務時間中に嘘八百含めて文書を作って流す行為は公務員として失格」と言い放った。ところが“嘘八百”とは言いきれない証拠が出てきたため、遂に百条委員会設置へと繋がったのだ。

「6月14日に第1回会合、27日に第2回会合が開かれ、いよいよ7月19日に証人として元県民局長に出席を求めることが決まりました。ただ、そこで彼のパソコンに残っている他の文書まで開示しようとする動きがあったのです」

 どんな内容のものだろうか。

「詳しくはわかりませんが、知事の不正とは全く関係のないもので、元県民局長にとっては他人に知られたくない、ごく私的な内容だったそうです」

 前述の通り、百条委員会の目的にそぐわない内容なら開示する必要はない。

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