坂本勇人が1軍復帰したら5番・大城卓三はどうなる?【柴田勲のコラム】

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首位浮上のチャンス

 巨人がヤクルトを3タテ、4連勝として首位の広島にゲーム差0と肉薄した。貯金は4だ。9日からは広島に乗り込んで2連戦、今季は0勝4敗2分と勝ち星のないマツダスタジアムでの直接対決となる。6月29日時点で4.5ゲーム差あった。首位浮上のチャンスだ。

 セ・リーグは首位の広島から4位のDeNAまで1ゲーム差にひしめく大混戦となっている。巨人の日程を見ると、広島2連戦後は12日から東京ドームでDeNA、阪神と6連戦だ。上位にいる3チームとの8試合、巨人が混戦から抜け出せるか、また下がっていくのか……分かれ道になる。正念場だ。

 ヤクルトは先発事情が苦しい。主砲・村上宗隆は本塁打こそ15本でリーグトップだが打率が低調(2割3分2厘)でいい場面での一打が少ない。首位打者のドミンゴ・サンタナが腰の張りで2戦連続欠場した。投打ともに低迷している。

 でも、こんな時こそたたく、勝つのが勝負事の鉄則だ。巨人はキッチリと遂行した。この3タテは大きかったと思う。

 逆に巨人は投打がかみ合ってきた。特に打線が上向きだ。3試合連続の2ケタ安打で、本塁打が6本出たが、ほとんどが走者を置いてのもので効果的に得点できた。

岡本は最低40本塁打を

 1番に座っている丸佳浩は好調をキープしている。4番の岡本和真も打ち始めた。これまでは打ったと思ったら、パタッと止まる。この繰り返しだったが安定してきた。

 ヤクルト3連戦の2戦目、1回に先制の2点本塁打、3戦目も1回に2点適時打を左へ運んだ。主砲が打てば打線は活気づく。打席でどっしりと構え、ボール球に手を出さなくなった。下半身が安定している。落ち着いている。今後も期待できそうだ。

 打線というのは1番と4番がしっかりと決まれば、あとはどうとでも組める。なんとかなる。岡本には最低40本塁打を放ってもらいたいが、得点能力を高めるためには打線の中に10~20本塁打できる選手が4人は欲しいところだ。

 坂本勇人が9日からのイースタン戦に出場するという。まだ35歳、体力的には問題がないと思う。丸だって35歳だが、見事に復活を果たした。まあ、坂本のケースは気分転換というか、リフレッシュが目的だ。打った、打たなかったは問題ではない。新鮮な気持ちで帰ってくることができるかだ。

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