「ラーメン組長」射殺事件のシンプルで古典的な動機とは 絆會ナンバー2らが組織的犯罪の罪で起訴

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当局も把握していたトラブル

 もっとも、さほど複雑な背景があるわけではない、という見方もある。

「神戸の長田区エリアでは、絆會のみならず他の組織と6代目山口組傘下組織との利害が対立する時代が長らく続いていたことは間違いありません。余嶋組長の存在が目障りだと捉える組織もあり、その流れで狙われた可能性もあるでしょう」

 と、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は、NPO法人「五仁會」を主宰)。要はヤクザと切っても切れない「縄張り争い」の延長線上にあるという見方だ。余嶋組長がラーメン店店長との兼業であることや、現場が店内だったことなどで世間の注目を集めたのだが、結局のところはヤクザでもっともありがちで古典的な動機ということになる。

 何ともシンプルというか、いまだにそういう理由で人の命を奪うのか、というのが一般市民の感覚だろう。

 実際に被害者を巡って、その種のトラブルは数多く、当局も把握しているとのことだ。

「あるいはですが、金若頭の立場として組織の手下から対立組織への愚痴めいたことを聞いた結果、何らかの動きを取らざるを得なかったということもあると思います」(同)

 捜査当局としては、今回の事件に関して金若頭のみならず、絆会の織田絆誠会長の関与を認定し、刑事責任を問うことを念頭に置いているとの情報もある。

デイリー新潮編集部

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