「バレーボールの扱いが小さ過ぎる」と苦情が来るほどの人気ぶり! 爆発的ブームを“先取り”していたメディアがいた

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「ランチェスター戦略」とは、古くは兵法、近年は経営に応用される理論で、一言で言えば、数的に劣る弱者は戦力を集中させて局地戦での勝利を目指すべし、というものだ。

「バレーの扱いが小さい」と苦情

 いまバレーボールが爆発的人気を博している。

「パリ五輪出場権を懸けたネーションズリーグで、北九州市の会場は連日超満員。ファンが騒ぐたび仮設スタンドが軋み、壊れるんじゃないかとヒヤヒヤしました」

 とスポーツ紙記者が語る。

 この大会で女子は五輪出場権と銀メダルを獲得。世界ランキング2位で、大会前に五輪切符を手にしていた男子も準優所だった。

「うちの社には『バレーの扱いが小さ過ぎる』と読者から苦情が来ています。そんな苦情自体珍しいのですが、まさかバレーで言われるとは思いませんでした」

“東洋の魔女”の例を引くまでもなく、日本ではかねて人気が高かった競技ではある。ルールは簡単で、戦況も明快。考えたら、老若男女これほど幅広いファン層を誇る競技は類を見ない。

“複数人態制”の本気ぶり

 そんな昨今のブームを先取りしていたメディアがある。毎日新聞だ。「バレー推し」なる無料メルマガも絶賛配信中である。

「各社は通常、バレーには記者を1人派遣するかしないか。派遣するにしても、五輪出場が懸かるなど重要な試合だけです。ところが毎日は、普段から複数人態勢で取材しています」

 経営難の毎日は他社と比べて記者が少ないはずだが、

「バレー好きな記者やプレー歴のある記者がいるのも強み。さまざまな競技で五輪代表が決まる6月は、どこの社も記者不足でバレーに手が回らず……」

 ランチェスター戦略が的中! バレー界同様、毎日新聞社内も久々の快進撃に沸いているそうな。

週刊新潮 2024年7月4日号掲載

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