「殴られっぞ」「殺されるぞ」と警察を罵り、“死亡事故”も発生…カメラマンが見た「辺野古抗議活動」の危険すぎる実態

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唾をかけたり、押し倒したり……

 抗議活動のメインは辺野古のキャンプ・シュワブのゲート前。ここにはテントが設置され、

「毎朝、土砂を積んだダンプカーが付近まで来るとゲートが開き、警備員が〝人間の盾〟を作ります。すると反対派はゲートの前にパイプ椅子を持ち込んで座り込む。ダンプが近づくと、県警が〝どいてくださいね~〟と声をかけるのですが、もちろん反対派は動かない。すると、警察は4人一組くらいで抗議者の手足を持ち上げて排除するのです。ここでも牛歩が行われ、トラックに近付くことがある」

 こうした過程の中で双方が揉めると、現場の緊張は高まる。

 別の沖縄在住カメラマンによれば、

「反対派が沖縄の方言で、警察を罵るんです。〝たっぴかさらりーさよ〟〝死なさりーさや〟などですね。それぞれ〝殴られっぞ〟〝殺されるぞ〟という意味です。当局の中には長崎など他の県警から応援に来ている人もいる。彼らに対しては〝やまとんかいけーれー〟、つまり、〝本土へ帰れ〟との罵声が浴びせられることもありますね」

 エスカレートすると、

「反対派が唾をかけたり、もみ合いになって警備側が押し倒されることもある」

 この3月には、ダンプカーの搬入口が変更になった。

「これまで使用されていたメインゲートから直線距離で北に700メートルほど離れた場所です。ここは歩道が狭く、カーブになっているため、反対派が集まりにくい。変更には、抗議活動に手を焼いてという側面もあると思います」

 ちなみに、

「こうした抗議活動を行っている人は高齢者が多く、地元の人もいますが、半分くらいは本土からそのために移住してきた人。移住組には学生運動経験者が多いですね。しかし、ゴミを捨てたり、立ちションをしたりする人もいて、地元の住民から顰蹙を買うこともあります」

「政府に責任が」

 前出・「琉球セメント」によれば、

「安和港だけではなく、同じ西海岸の本部港塩川地区でも土砂の搬出を行っていますが、そこでも抗議があります。この港には安和港のように出入り口が限定されているわけではなく、どこからでも入れるので、安全は確保しづらいですね」

 今回の事故で抗議活動の危険性が浮き彫りになったが、そこに目を瞑るのは地元の二大紙だ。

「琉球新報」はこの事故について社説で論じていない(7月5日現在)。

「沖縄タイムス」は7月3日付の社説で、

〈政府は工事を止めない。だから、市民は直接行動するしかないのだ〉

〈抗議が長期にわたるのは、県民の理解や納得を得ずに工事を強行してきた政府に責任がある〉

〈新基地建設は無理を重ねたひずみが生じている〉

 あたかも、死亡事故を基地反対運動に利用しているかのようだ。

 第二の悲劇が起きないことを祈るしかないが……。

デイリー新潮編集部

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