英国訪問で「天皇陛下お一方でのご出席」が目立った理由
“大事を取る”事態に
さらに今回は、主治医である精神科医の大野裕医師も随行している。
「昨年のインドネシアご訪問の際は、前日になって急きょ、大野医師の随行取りやめが発表されました。それもあって雅子さまのご体調は快復傾向にあるのかと期待が寄せられ、実際にインドネシアでは、大学や職業専門高校のご視察など、予定外のお出ましが実現しました。対して今回は移動距離が長く時差もあるため、あらゆる事態を想定したのです」(同)
その結果、さっそく“大事を取る”事態と相成った。
「ご到着の翌日23日には午後から陛下お一方で日本文化の発信拠点『ジャパン・ハウス・ロンドン』を視察されることになっており、その後にご宿泊先のホテル『クラリッジズ』で、在留邦人や日本とゆかりのある英国人らとの面会が新たにセッティングされました。こちらもご体調次第で雅子さまのご参加が見込まれていたのですが、長旅の疲れが残っておられるとのことで、医師の判断によって出席を控えられることになったのです」(同)
もちろん、行事がめじろ押しのハードな訪問日程であったため、こういった調整は必要不可欠なものだったといえるだろう。
陛下お一方でのご出席
翌24日の午前中は、水の研究を専門とされる陛下がお一方でテムズ川の防潮堤をご視察。また午後からは日英友好団体のレセプションに単身ご出席、スピーチをなさっている。さらに公式行事の期間中も、
「25日に重要行事が集中して雅子さまのお疲れが予想されたため、ご出発前の予定では、翌26日の生命科学研究所『フランシス・クリック研究所』ご訪問(午前)や王立音楽大学ご訪問(午後)、さらにロンドン市長主催の晩餐会は、いずれも陛下お一方でのご出席となっていました」(同)
また27日は、
「午前中にバッキンガム宮殿でチャールズ国王とカミラ王妃にお二方でお別れのごあいさつをなさった後、そのままご一緒に、日本展を開催している『V&A子ども博物館』をご視察。一方、午後からは陛下お一方でエリザベス女王とフィリップ殿下が眠るウィンザー城の墓にご供花、そして王立キュー植物園を訪問されました」(同)
ご滞在最終日の28日は、陛下が学ばれたオックスフォード大マートンカレッジと雅子皇后のベリオールカレッジを、それぞれご一緒に訪ねられ、夜には政府専用機でブライズ・ノートン空軍基地をたたれた。
後編「『御所のお部屋からなかなか出てこられないことが…』 雅子皇后の気になるご体調、『愛子さまが陛下に同行されれば』の声も」では、お出ましの際、雅子皇后が御所のお部屋からなかなか出てこられないといった状態が続いている件について報じている。
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