スピリチュアル集団「子宮系女子」に乗っ取られた壱岐島の現在 「島の駅まで彼女たちの手に落ちた」
玄界灘に浮かぶ長崎県の離島、壱岐島(いきのしま)は古来より朝鮮半島と九州を結ぶ海上交通の要衝だった。それゆえ鎌倉時代には、2度の元寇で壊滅的な被害を受けた歴史もある。その島で今、かの女子アナも傾倒した、スピリチュアルな集団が勢力を伸長させている。
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【写真を見る】かつて吉原で勤務していたという“子宮系”の「吉野さやか」
壱岐島には150以上の神社が現存し、小さな社(やしろ)や祠(ほこら)を加えれば、その数は1000を超える。
そんな「神々の島」壱岐島に最初の異変が起きたのは、今から8年ほど前のこと。「子宮系女子」と言われる集団が島に出入りするようになったのだ(本誌〈「週刊新潮」〉既報)。
スピリチュアルビジネスなどに詳しいライターの黒猫ドラネコ氏が言う。
「元TBSアナの小林麻耶(44)とも交流を持っていたことで知られるスピリチュアリストのHappyが2016年ごろ、壱岐島で不動産を購入。ゲストハウスを開設し、“信者”が集まり始めました。18年2月には、仲間のミュージカルを壱岐市内で上演。当時、総理夫人だった安倍昭恵氏(62)も観劇に訪れています」
島を覆いつくす「子宮系」
壱岐市は集客力に着目し、Happy氏を同年3月、観光大使に任命。だが、ほどなくして野外イベントで騒音トラブルなどを起こし、解任されてしまう。入れ違いのように島に移住して来たのがHappy氏の親友、「八木さや」なる人物だった。
「1985年生まれの彼女は、もともとはアメブロで活動していました。2010年代から『子宮委員長はる』と名乗り始めました。いわゆる子宮系は彼女が始めた独自のスピリチュアル系自己啓発で、子宮系女子の教祖的存在です。“子宮の声に逆らわずに生きよう”というのが主なメッセージ。過去には医学的に問題が指摘されている、膣内に入れる石“ジェムリンガ”の効果を喧伝したこともあります」(同)
八木氏は21年2月、壱岐市・男嶽(おんだけ)神社の宮司と結婚。現在は夫の姓を名乗り、「吉野さやか」として活動中である。
「彼女は現在、表向きは子宮系をやめたと語っています。ですが、昨年7月に出版した著書でも“欲にまみれた子宮の声を聴くこと”や、カイロを布ナプキンに貼る『おまたカイロ』を推奨。子宮系の主張を展開していました」
今や子宮系は、島を覆いつくさんばかり。彼女目当ての移住者も増えている。
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