母親はコロナワクチン接種後に亡くなった…国を提訴した遺族が語るNHKの「酷すぎる報道」と「二次被害」

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接種1時間後に「肺から大量出血」

「しんどくなってきたわ。疲れたのかな」

 と漏らしたのは、そのわずか約10分後だ。「休憩するね」と自分でお茶を入れ、湯呑みを手に4、5メートル先のリビングルームのソファに向かった。その途中で「あかん」と発し、パタっと倒れた。

「近くにいた妹は、いったい何が起きたのか分からなかったそうです」

 10分以内に救急車が到着したが、そのときにはもう瞳孔が開いていた。死亡確認時刻、17時35分。

 西田さんが搬送先の病院へ駆けつけると、父と妹が担当医から説明を受けていた。妹は泣きじゃくっている。「私がしっかりしなくちゃ」。血液検査をし、CTを撮ったと担当医が言う。西田さんは東洋医学分野の職業資格を持っており、医療知識に暗くはない。さまざまな数値を聞いて腑に落ちたものの、一つだけ納得できなかったのが「肺から大量出血し、他の器官に飛んでいた」ということ。

「ワクチンを打った1時間後ですよ。先生、どう思われます? 健康な人がある日突然肺から大量出血する病気ってあるんですか?」と聞くと、担当医は「私は一度も見たことがない。そういう病気はないと思います」。しかし、病院としては、死因は「急性心不全」としか書けないという。

「病院外で亡くなったため、検案に回されるんです。まだ体が温かい母を警察に送り出さなければいけなくて、かわいそうで……」

医師が「闘ってください」と

 母が運ばれていこうとするとき、先ほどの担当医が走ってきて、「僕は個人的にワクチンが死因だと思う。闘ってください」と本音を告げた。彼は、カルテに「家族が『ワクチン接種後に亡くなった』と訴えている。断定はできないが、その可能性があるかもしれない」と付記してくれたそうだ。

 あわただしく葬儀を行うことを余儀なくされ、母を荼毘に付す。西田さんは自営業のため、その後、気丈にも「普通どおりに仕事をする」を続ける。「おばあちゃん大好きっ子」だった娘たちも、気が張り詰める日々を送った。「私が泣くことができたのは半年後だった」というから、どれほど苦しい毎日を過ごしたか、想像に余りある。

「12月の沖縄旅行など母にはその後の楽しい予定がいくつもあったんです。一番悔しい思いをしたのは母だと思うと、やがて、国に対する怒りがふつふつと湧いてきました。国は『ワクチンは安全です』と偏った情報ばかり流した。それを信じたから亡くなった。母のことを“なかったこと“にしたくない。

 母の居住地の市役所に電話し、担当窓口に話すと、『ああそうですか』の一言だけ。ひどすぎませんか。他に相談窓口があるはずだと、私も父も妹も娘もネットなどで調べまくり、行政機関や国会議員などにダイレクトメールを何通送ったか分かりません」

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