「健康診断の結果に異変が…」「自治体から“水を飲まないでください”」全国で検出エリア拡大中「PFAS」汚染現場で上がる驚きの声とは

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汚染の原因

 説明会では、子育て世帯の住民を中心に健康への懸念を訴える質問が出たが、担当する役場職員の回答は納得いくものではなかった。

「向こうも答えようのないところだったと思うんですが、町は『すぐに影響があるわけではない』と言う。なら多少飲んでもいいのかと聞けば、『それはダメ』『知見があるわけじゃないから何も言えない』といった回答でした」(同)

 吉備中央町の場合、水源ダムの上流に、国の暫定目標値の9万倍に達する濃度のPFASを含む産廃が放置されていたことが原因だった。そこで水源を別の汚染されていないダムに切り替える作業を行ったため、水道の利用再開まで1カ月以上の時間を要した。

 田畑に使うかんがい水などは以前からPFASに汚染されていないダムの水を利用しており、幸い影響はなかったが、農家は風評被害に神経を尖らせている。

 有料版の記事では、吉備中央町で実施された血液検査の驚くべき結果や、「健康診断の結果に異変が現れた」という東京都民による被害報告、そして本誌(「週刊新潮」)がまとめた全国141カ所の「ハザードマップ」を含め、PFAS汚染の最新状況について詳述している。

デイリー新潮編集部

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