生徒たちが“一糸乱れぬ”行進を…日本の卒業式は「まるで軍隊」 根深過ぎる「集団主義」はなぜなくならないのか(古市憲寿)

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 テレビを観ていたら卒業式の光景が流れてきた。恐らく今も全国どこでも見られる標準的な式なのだろう。番組では巣立っていく生徒に注目して、感動的なBGMが流されていた。

 だが僕が抱いたのは強烈な違和感である。まだ日本はこんなことをしているのか、と心底驚いた。生徒たちが一糸乱れぬ様子で体育館に入場し、一斉にお辞儀をする。その姿はまるで軍隊そのものだった。

 学校と軍隊が似るのは不思議なことではない。集団を統制する手段として、行進や敬礼など一律的な行動を構成員に強いるのは合理的である。...

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