「北海道、沖縄からボランティアが集結」「蓮舫氏を超える可能性も」 都知事選「石丸支持者」の熱狂に迫る

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圧勝の前回とは事情が異なり…

 東京都の知事選には「現職無敗の法則」というのがあるらしい。それは1947年以降、21回行われた選挙で誕生した知事が9人という数字が示すように、2期以上務めた人が6人。現職は出馬した際に必ず勝っている。実に12戦無敗。だからなのだろうか、報道各社の票読みは一様に小池百合子都知事(71)優勢の判断を下す。が、2位、3位が猛追しているという見方も……。7月7日の投開票まで数日、注目の候補者を追った。

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 70歳を過ぎた小池氏に、雨の街宣はことさら体にこたえるだろう。でも、候補者たるもの立たねばならぬ。かつて経済番組のキャスターをしていた話、大田区の地場産業の話、子育て支援、もちろん2期8年の自慢話も……わずか20分間にあらん限りの情報を詰め込んで語るのである。なにしろ今回の知事選は、2位に280万票以上の差をつけて勝利した前回とは、かなり事情が違うのだから。政治部記者が言う。

「この週末に集まった報道各社の情勢調査を見比べると、2位に5ポイント差まで詰め寄られたものがあった。自身の学歴詐称疑惑に加え、支援する自民党が政治とカネの問題で足を引っ張る状況ですからね」

「増えたのは共産党の組織票だけ」

 で、その2位を走るのが、立憲民主党を離党した蓮舫前参院議員(56)。小池氏が雨に濡れている頃、新宿の街頭で開かれたLGBTQの集会に顔を出した。掲載の写真はその直後の様子だ。同性婚については主要候補の中で唯一賛成の意思を示しているから、聴衆は支援者ばかり。喋っているうちに気持ちが高揚したのか、元タレントの性(さが)なのか、笑顔が崩れない。ただ、そんな笑顔も少しつつけば影がにじむ。立民の元同僚議員が言う。

「たぶん蓮舫さんは無理です。共産党が表に出過ぎて支援が広がらないんです。演説会も集まるのは市民活動家系の、しかもお年寄りばかり。かつて前原誠司さんが共産党を“シロアリ”と表現したが、まさにそれ。増えたのは彼らの組織票だけで、無党派層の支持が逃げている」

 小池氏に肉薄するという見方もある一方、調査によっては25ポイントの大差がつくという蓮舫氏。伸び代がないのが現状だ。しかも振り返れば広島県前安芸高田市長の石丸伸二氏(41)が、すぐそこにいた。

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