【虎に翼】大物俳優ゼロでもキャスティングが話題になるのはなぜか カギを握るスタッフ2人の力量

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#俺たちの轟

《おおずさわこ氏は「私はオーディションで、すっぴん参加を必須にして、“化粧をしてきたら、落としますよ”と言うこともあります」という。/「最近の10代は、本当はきれいなのに、自分の顔に自信がなくて、“気が強く見えるメイク”とかをして、メイクで自分を演じてしまっている人が意外と多い。すっぴんにさせると自信がなくなって、素と本性が出ます。なかには、すっぴんでも堂々としている子もいて、そういうほうが印象に残る」》(日経エンタテインメント!電子版:2012年7月2日)

 オーディション会場はすごいことになってそうだ。

「かつて朝ドラは、ヒロインをオーディションで決めるため“女優の登竜門”と言われていました。最近はそれも少なくなり、むしろ脇役に無名の俳優を抜擢するようになりました。『虎に翼』ですっぴんオーディションが行われたかはわかりませんが、役者の素と本性をよく見極めているのでしょう。いずれにせよ、個性的な役者が多いことは間違いありません」

 SNS上で“#俺たちの轟”として話題になった、寅子の同級生で弁護士の轟太一を演じる戸塚純貴(31)もその一人だろう。

「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト出身で『仮面ライダーウィザード』(テレビ朝日)出演という輝かしいスタートを切った戸塚ですが、仮面ライダーでは変身キャラでなく脇役でした。福田雄一監督に見出され、『今日から俺は!!』(日本テレビ)や映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』にも出演していますが、それほどの知名度はありませんでした」

 そんな戸塚がいきなり人気となったのはなぜか。

アクション女優が愛人役に

「『虎に翼』に初めて登場した際は、学ランに破れた学帽、髭面に下駄という、宮下あきらの漫画『魁!!男塾』の実写版のようでもあり、ドラマ『ROOKIES』(TBS)で桐谷健太が演じた平塚のような情に熱いキャラも視聴者にハマったのでしょう。出征したためしばらくの間、出演がなく心配されていましたが、無事に戻ると、よねと一緒に弁護士事務所を開くというのもよかった」

 梅子の夫の元愛人で今度は梅子の息子と恋仲になるすみれを演じる武田梨奈(33)はアクション女優だったはずだが。

「空手は黒帯の腕前で、09年公開の映画『ハイキック・ガール!』で主演デビューしました。その後も激しいアクションを演じてきましたが、『虎に翼』では一転、色っぽくもウラがありそうな女性を演じています。キャスティングのおおずさんは、配役で心がけていることとして『役者のイメージを裏切ること』と答えたこともありました。まさにそれを実践したキャスティングかもしれません」

「虎に翼」も折り返し地点だ。撮影も残り2カ月もないという。

「すでに制作サイドは相当気分を良くしているようです。これからさらに視聴率が上がれば、打ち上げは盛大になるでしょうね」

デイリー新潮編集部

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