マキノ正幸さん死去 「若い世代の票が欲しい自民党に利用されているだけ」“生みの親”は今井絵理子・参院議員を案じていた

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 6月28日、沖縄アクターズスクールの創始者・マキノ正幸氏が死去した。享年83。安室奈美恵やSPEEDなど数多くのスターを生み出した名伯楽は、生前、自らの下を巣立った教え子たちをその後も気にかけていた。スキャンダル相次ぐ、元SPEEDの自民党・今井絵理子参議院議員についても、その身を案じるコメントを寄せていたのである。

J-POPに一時代を築く

 マキノ氏は1941年、東京生まれ。祖父は日本映画の父と呼ばれるマキノ省三、父は映画監督のマキノ雅弘、母は女優の轟夕起子という芸能一家に生まれ育った。71年に沖縄に移住した後、83年に芸能プロダクション「沖縄アクターズスクール」を創設。安室奈美恵やMAX、DA PUMP、SPEEDなどのアイドルを育て上げ、90年代のJ-POPに一時代を築いたのである。

 一方で、若くして頂点を極めた彼女たちのその後の歩みは、必ずしも順風満帆とばかりはいかなかった。中でも国会議員となった今井氏に関しては、不倫をはじめ、その資質を疑われる出来事が相次いだのは周知の通り。

 それを予期するかのように、2016年2月、彼女がその年の夏の参院選に出馬するとの報が流れた際、マキノ氏は「週刊新潮」の取材にこう語っている。

「手つなぎ」写真を報じられ……

「本当に出るの? 自分や家族のためにもやめた方がいいと思う。今度の選挙から、(選挙権年齢が)18歳(以上)になるでしょ。だから若い世代の票が欲しいと自民党が利用しているだけ。インプットすればそれなりのことは話すけど、それは決して今井の内面から出た言葉ではないだろうからね。結局、自民党に利用されたと見られてしまうよ」

 彼女自身についても、

「(聴覚障害を持つ)子どものために政治家になると言ってはいるけど、子どものためにはむしろ傍にいてやるのが一番じゃないかな。それに、当選すればプライベートをあれこれ突っ込まれるよ。今は自由に生きているんだろうけど、議員になったら全部暴かれる。そうなったら可哀想だよ」

 慧眼だった。その夏、初当選を果たした彼女は早くも翌17年7月、神戸市議との「手つなぎ不倫」を「週刊新潮」に報じられ、議員生命のはじめの危機を迎える。

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