大谷翔平の両リーグMVPに影を落とす“ジャパンバッシング”の正体 大物も横ヤリ? ロス五輪絡み「かつてないほど米球界の反感は高まっている……」

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僅差なら「大谷不利」の声

 米大リーグ、ドジャースの大谷翔平(29)は三冠王を狙える勢いで6月を終えた。打率3割1分6厘、26本塁打はともにナ・リーグトップ、62打点はリーグ3位につける。盗塁は16を数え、「40本塁打、40盗塁」も射程圏内。ア、ナ両リーグでの最優秀選手(MVP)選出は1966年のフランク・ロビンソン以来、史上2人目の快挙となる。二刀流でメジャーの歴史をつくってきた大谷だが、右肘手術のため打者に専念するシーズンでも前人未到の道を歩みつつある。

 MVPはレギュラーシーズンの成績のみを対象に、全米野球記者協会の会員30人の投票で決まる。1931年にMVP表彰が導入されて以降、守備に就かない指名打者(DH)の受賞はない。ナでは37年のジョー・メドウィック(元カージナルス)以来の三冠王に輝けば、文句なしの選出とみられる一方で、逃せば成績次第でライバル候補との争いになる。その際は明確な差をつけられないと大谷は不利だというのだが、その理由とは――。

 大谷は6月、月間12本塁打と量産した。特に同僚のムーキー・ベッツ内野手が左手骨折で離脱後に1番に入ってからのペースアップが際立つ。先頭打者本塁打も2本。

「出塁率がトップクラスのベッツに続く2番打者だったときは、待球など打席での制約もあったようですが、今はより伸び伸び打っているように見えます。エンゼルス時代にあまり相性が良くなかった1番でも、ドジャースでは周りに好打者がいるため、大谷へのマークが分散していることも引き続きプラスに作用しています。打順変更による好影響が例年、調子が上がってくる6月に重なったことが数字につながったと思っています」(元NPB球団監督)

 では一体、いつまでこの好調さを維持できるのか。

「二刀流でプレーしていれば、どうしても夏場に疲れが蓄積されます。過去には打撃の状態が明らかに8、9月と落ちてきました。しかし、今年は打撃だけに専念できます。一方で、夏は相手投手が疲れてくる。その上、エンゼルス時代と違って勝負を避けられることが少ないでしょうし、初めて経験するプレーオフ争いも大谷の集中力を研ぎ澄ませるに違いありません。故障さえなければ、このままのペースを保てるとみています」(同)

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