「安倍首相もできなかったことを」 岸田首相が起死回生の一手として狙っているサプライズとは
憲法改正
ただ、岸田首相が人事に着手できる可能性は限りなく低いそうだ。
「人事を行うことで支持率がかなり回復する見込みがあれば実現する可能性もあるでしょうが、なかなか難しいだろうとの見方が優勢です。加えて先ほどお話ししたように与党内でも首相の仕事の進め方に対する疑問や不満が渦巻いており、人事に協力して政権の延命に手を貸そうという旧派閥のボスはなかなか見当たらないのが現状です」(同)
とはいえ、「岸田首相に代わる絶対的な本命候補」がいないのも事実。そこに首相は望みをかけているということのようだ。
では、もう1つの起死回生の一手とは何なのか?
「憲法改正ですね。首相は6月25日の党役員会で憲法改正について触れ、“先送りできない課題の最たるものだ。力を尽くしたい”と話しています。もともと、9月の総裁選前の改憲の発議を訴えてきただけに、憲法改正に前向きな勢力を集めて一気に動くという可能性もないわけではありません。限りなくゼロに近いですが、想像を超えるサプライズを演出してきた首相なら何をやってくるかわからないということで一応は警戒をしています」(同)
圧倒的な力を誇った安倍政権においても憲法改正には着手できなかった。死に体の岸田首相がこれを進められると考える人は少なかろう。それでも突き進めばサプライズというよりは“暴発”と受け止められるのは必至である。
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