「川口のクルド人は難民とは言い難い」「目的は出稼ぎ」 医療費の踏み倒しや児童労働の問題も
目的は「出稼ぎ」
そもそも、こうしたクルド人が「難民」に該当する、母国で迫害の中にある人々であれば、保護が必要といえるのだが、
「川口のクルド人の実態はほとんどが経済移民。難民条約が対象とする人たちとは思われません」
とは、さる法務省幹部。
難民条約が定める「難民」とは、人種や宗教、政治的意見などを理由として迫害を受ける恐れがある者を指す。
「しかし、川口に来るクルド人のほとんどはトルコ南部のガジアンテップという地域周辺の山岳地帯で、農業をやってきた人たちです。彼らはトルコ国内で差別されてはいるものの、さりとて生命や自由が著しく脅威にさらされているかといえば、そうしたレベルではないんです」(同)
ではなぜ遠く離れた日本にやって来るのか。
「稼ぐためです。そのために先に日本に来ている親族や友人、知人のつてをたどる。現在、日本とトルコとの間では3カ月以内の短期滞在であればビザがいりませんから、パスポートと飛行機代さえあれば、簡単に来られてしまう。その後、難民申請を繰り返せば合法的に滞在、就労できるのです。日本には、彼らを手助けする“人権派”弁護士やNGOがいますから、彼らにとってはそれも心強い」(同)
要は出稼ぎ目的がほとんど。それが証拠に、クルド人は難民申請後、1年以内に2~3割が帰国しているという。
「出稼ぎの目標額が達成できたか、あるいは意外と稼げないということが分かったのか、どちらかでしょう」(同)
いずれにせよ、1年で母国に帰国できる「難民」が真の「難民」に当たらないのは明白であろう。
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