不法入国し前科ありのクルド人、強制退去に「すぐにまた来る」「私は金持ち」 病院乱闘事件で逮捕されたのに再入国

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「床に寝そべり“救急車を呼べ”」

 逮捕された7名は、後に嫌疑不十分などの理由で全員が不起訴となった。これは埼玉県警にトルコ語を解する職員が少ないためとも指摘されているが、

「7名のうち一人は昨秋、トルコに帰国。しかし、5月に日本に戻ってまたトラブルを起こしていました」

 と明かすのは、前出の入管関係者である。

 帰国したクルド人男性は25歳。

「2013年に不法入国しました。すぐに退去命令が出ましたが、それに従わず、1年後に難民申請を行いました。その2年後に不認定となった後には暴行容疑、さらにその後、器物破損容疑で逮捕されています」

 病院事件が起こった時には、2回目の難民申請の最中だったという。

「事件ではけんか相手の頭や顔を切りつけ、大けがを負わせた末、自分も右の前腕をナイフで切られている。縫合手術をしましたが、予後が悪化し、右の人指し指を切断しています」(同)

 その後、2回目の難民申請を取り下げ、本人は昨年11月、トルコに帰国したが、

「この5月、弁護士から上陸特別許可を求める上申書が出された。右腕の治療とリハビリを日本で行いたい。また、病院に200万円の未払い金があり、それを支払いたいし、日本に親族もいるから、というのです。もちろん上陸拒否をしたのですが、本人がその日に羽田に来て、“帰りたくない”と床に寝そべり、“救急車を呼べ”と大声で叫ぶ。仕方なく羽田の収容施設に入れました」(同)

「20人近くで入管に押しかけ、抗議」

 日本とトルコとの間では3カ月以内の短期滞在であればビザが免除されている。そのため、パスポートと飛行機代さえあれば、日本の空港までは簡単に来られてしまうのだ。

 男性の目的は川口に房ること。そこで彼は、 

「ハンガーストライキを始めた。脱水や低血糖の症状が出たので仕方なく仮放免の措置を取り、外に出したんです。しかし、手術をした病院に改めて聞いても、右腕についてはこれ以上の治療や処置は不要だという。しかも、昨年入院していた際も、病室で暴れたり、不満を述べたりして大変だったと。そこで強制退去の処分にしました」(同)

 現行の制度上、入管ができうる中での厳正な対応である。

 それでも男性は抵抗する。

「クルド人の仲間が車5台に分乗し、20人近くで入管に押し掛け、抗議に及んだ。護送官付きでようやくイスタンブール便に乗せたんですが、本人は“すぐにまた来る”“私は金持ちだから日本でもトルコでも良い生活が出来る”と毒づいていましたし、日本にいる本人の家族も“すぐに再来日させてやる”“弁護士やマスコミもいっぱい連れて来る”と抗議していました」(同) 

 後編「『川口のクルド人は難民とは言い難い』『目的は出稼ぎ』 医療費の踏み倒しや児童労働の問題も」では、クルド人による医療費踏み倒し問題や、そもそも彼らが難民に当たるのか、というポイントについて、詳しく解説している。

週刊新潮 2024年6月27日号掲載

特集「『病院前大乱闘』で逮捕された『川口クルド人』が日本に再入国していた それでも『改正入管法』施行に難癖 『朝日』『毎日』『TBS』が報じない『難民』不都合な真実」より

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