「ようやくプロポーズの約束を果たせる」 作家・逢崎遊が語る、8歳年上の恋人の“容赦ないダメ出し”
彼女と作り始めて18作目で…
しかし、面白い小説には何が大事なのか、自分の強みはどこなのか、多くの作品を書いて経験値を得た末に、「これだ」という作品が完成した。彼女と作り始めて18作目のことだ。結果、その小説は新人賞を受賞するに至る。きっと賞を取るという意識より、彼女に面白いと言わせる作品を書くことで、今の逢崎が形作られたと思っている。
受賞の連絡が来た時に、誰よりも隣の彼女が泣いて喜んでくれた。実を言うと私は、私を信じて共に走り続けた彼女を後悔させなかったことが、何よりもうれしかった。
これでやっと約束が果たせる。プロポーズは、これからしようと思う。
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