パリ五輪は「球技はほぼ全滅」 韓国のスポーツが“弱体化”した納得の理由

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 女子バレーボール日本代表が、ネーションズリーグ福岡大会で韓国を3―0のストレートで破るなどして、パリ五輪出場を決めた。

 とかく熱く語られがちな日韓戦だが、肩透かしの弱さ。ちなみに韓国バレー代表は男女ともパリ出場権を獲得できなかった。

ハンドボール以外の球技は全滅

 実は、かの国のスポーツは凋落の一途をたどっている。

 夏季五輪の獲得メダル数をわが国と比べると、韓国史上最多33個を記録した1988年ソウル大会から2008年北京大会までは韓国の5勝1敗だったが、12年ロンドン大会以降は日本が3連勝。先の東京五輪では37年ぶりの低水準である20個にまで落ち込んだ。

「特に球技の衰退は顕著で、パリ出場は、伝統的に人気がある女子ハンドボール以外は全滅してしまいました」

 と、韓国紙記者が嘆く。

 世界最長の9大会連続出場中だった男子サッカーも、今春のU-23アジア選手権でインドネシアに敗れ、パリ切符を逃している。

 日本のさる競技団体幹部もため息交じりに漏らす。

「野球のWBCも韓国は弱かった。日韓戦はどの競技であれ注目されるし、わが国の強化の面でも隣国に難敵がいるのはプラス。韓国にはもっと頑張ってほしい」

スポーツは「貧乏人の食い扶持」扱い

 人口が日本の5分の2だということを考慮すれば、今なお善戦しているとはいえ、なぜこんなに弱くなってしまったのか。先の記者は、

「意識が日本と違うんです。韓国でスポーツは“貧乏人の食い扶持”か“金持ちの娯楽”。でもそれも……」

 国が豊かになりハングリー精神が消えた。かつて日本より多くいたボクシング世界王者も、今はゼロだ。

「それに、普通の若者は受験勉強で忙しくて、放課後に部活なんてやりません」

 わが国に4000近くある高校野球部は、韓国全土でわずか100に満たない。

「ただ逆に運動部の連中は、ガチンコで練習漬け。昔は、授業そっちのけで朝から晩まで練習していました。でもそんなエリート一辺倒では、落伍者は路頭に迷うし問題だということで、今は“ゆとり教育”に変貌。結果、弱体化してしまった」

 韓国政府はパリ五輪出場候補選手たちに海兵隊訓練を受けさせた。これも“時代遅れ”と批判されたが、

「昔は、五輪代表合宿の方が海兵隊訓練より辛かった」

 スポーツとは何ぞや――と考えずにはいられない。

週刊新潮 2024年6月27日号掲載

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