清原和博の長男、慶大・清原正吾を「ドラフト候補」と呼べない“決定的な理由”
スカウト陣の反応は……
もうひとつ、支配下指名の可能性が極めて低い理由が、打撃以外のプレーに飛び抜けたものがない点だ。
脚力と肩の強さがあれば、他のポジションへのコンバートが考えられる。だが、筆者が、これまでのプレーを見ても、目立ったパフォーマンスは見られない。
一塁までの到達タイムは、右打者の場合、4.20秒を切れば、ある程度のスピードがあると見られる。筆者が計測した限りでは、清原の最速タイムは4.30秒で、ほとんどが4.5秒以上だった。決して鈍足ではないが、足を武器にできるレベルにはない。前述したように、盗塁は一つも記録していない。実際、リーグ戦での通算盗塁数も0である。一方、肩については、スローイングの強さがあるわけではない。
筆者の現地取材で、スカウト陣の動きを観察したが、清原の打席を撮影する姿を見たことはない。また、清原のプレーについて、スカウト陣からコメントが出たことも、筆者がスカウト陣から感想を求められたこともない。そういった現場の雰囲気からも、今秋のドラフトで支配下指名の対象として、清原を視察している球団はないと断言してもいいだろう。
今秋のリーグ戦で、スカウト陣が驚くような活躍ができれば、育成でのプロ入りが見えてくる可能性も否定できないが、清原が果たしてそれを選ぶだろうか。