強烈なメイクで音楽番組を席巻…「X-POP」って何? 韓国での「評判」と“後ろ盾”エイベックスの「思惑」

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7人組ガールズグループのXG

 日本の音楽番組に最近、立て続けに出演し視聴者の度肝を抜いたのが7人組ガールズグループのXG(エックスジー)だ。6月14日に放送されたテレビ朝日系「ミュージックステーション2時間スペシャル」で日本のテレビ初出演を果たし、続けて15日放送のNHK「Venue101」、17日放送のTBS系「CDTV ライブ! ライブ!」にも登場。あまりに突飛な衣装と丸刈りを含む強烈なメイク、しかも歌は全編英語だった。いずれの番組でも「世界を圧倒」「世界で活躍」と称賛されたが、実際のところ「初めて見た」という視聴者の方が多かったのではないか。

 芸能デスクがこう明かす。

「XGは当初から世界を目指すガールズグループとして2年3か月前にデビューしたため、全員日本人ながら楽曲はすべて英語の歌詞です。2022年3月に1stシングル『Tippy Toes』、同年6月に2ndシングル『MASCARA』、23年1月に3rdシングル『SHOOTING STAR』、さらに同9月に1stミニアルバム『NEW DNA』をリリースし、いずれも大ヒット。10月には米『ビルボード』誌の表紙を、日本人ガールズグループとして初めて飾るなど、破竹の勢いと称賛されました」

 しかしながら分かりにくいのは、一体誰がどういう目的でこのグループを誕生させたのか、というところだ。

 前出の芸能デスクがこう解説する。

「大手レコード会社・エイベックスが、世界で通用する実力派グループの結成を目指して立ち上げた『X-Galaxyプロジェクト』が始まりです。総括プロデューサーは韓国の7人組ボーイズグループDMTN(ダルメシアン)の元メンバー・JAKOPS(SIMON)。2017年から5年間の日時をかけて育成したグループだけあってボーカル、ラップ、ダンスは世界レベルの水準です。ただ、エイベックスとプロデューサーは、彼女らについてJ-POPでもK-POPでもない『X-POP』と称しているため、韓国のメディア関係者から『K-POP擬態グループ』と反感を買っています」

「X-POP」なる造語は総括プロデューサーのJAKOPSの家族環境に由来する。韓国人の父と日本人の母のもと、米シアトルで生まれ韓国で育った。英文名のJAKOPSは「“JA”pan(日本) +“KO”rea(韓国) +“P”roduce by “S”imon」に因んでおり、音楽プロデューサーとして日韓の架け橋になることが目標だという。ただ、本人は元K-POPアイドルグループのメンバーで、スタッフ選抜や育成マネジメントもK-POP式スタイルを導入。デビューまでの5年間は、日韓を往復して合宿生活を送りメンバー全員、流暢な韓国語を話せるという。

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