注目の石丸伸二氏は街頭演説でどんな話をしているのか 選挙のプロは「支持者以外にはやや拍子抜けの印象」【都知事選】

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少子化対策を力説

「石丸氏は“経済に強い候補”であるとアピールした上で、進行する少子化を憂慮します。人口が少なくなれば日本の経済力も減少してしまうのは言うまでもありません。対策は待ったなしですが、仮に施策が成功したとしても子供の数が増えるまではタイムラグが存在します。子供の数が少ない状態が続いている間は、子供たちを“精鋭”に育てる必要があると主張し、教育への大胆な投資を最重要の公約として訴えます」(同・記者)

 石丸氏は6月24日に三菱東京UFJ銀行の本店前で街頭演説を行い、「都立高校の生徒会長に100万円の“ばらまき”を行う」との新しい公約を発表した。

「この公約は注目を集め、スポニチアネックスが記事を配信すると、SNS上などで拡散しました。ただ、この“ばらまき公約”は例外的な主張だったようです。他の街頭演説では、安芸高田市で行った『学校用務員』と『給食支援員』の新規配置を東京でも行うと説明することが多いからです」(同・記者)

 石丸氏によると、安芸高田市長だった時、教員の負担を軽減し、授業に専念できる環境を整えるため、学校用務員と給食支援員を新たに配置。これには年間2000万円の予算が必要だったという。

“勝たせ屋”が見た石丸氏の演説

「石丸氏は『安芸高田市の人口は3万人、東京都は1400万人』という人口比に基づくと、安芸高田市で年2000万円の施策は単純計算で年100億円が必要と説明。都知事選に勝利した暁には、この100億円は何としてでも確保、子供たちのために使いますと聴衆に理解を求めます。教育問題を力説している際、聴衆が拍手することも珍しくありません」(同・記者)

 一点突破型の公約説明が終わると、石丸氏は「日本の政治を変えることができるのは皆さんです」と呼びかける。

 自分ではなく聴衆が“主役”という論法を石丸氏は好む。「私が政治を変えます、私が都政を変えます」と主張することは、少なくとも街頭演説では滅多にない。「皆さんの力で政治が変わるのです。その結果として、私は都知事になります」という訴えが圧倒的に多い。

 選挙コーディネーターの鈴鹿久美子さんは“勝たせ屋”の異名を持つ。政治家育成、国会議員秘書の人材育成なども手がけながら、これまでコーディネーターとして100人以上の立候補者を当選させており、その勝率は88%だという。

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