「事件の1週間ほど前も仲良く散歩して…」 品川母子4人死亡、46歳無職父の“身勝手過ぎる”動機とは

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「事件の1週間ほど前も…」

 商店街の飲食店関係者が振り返る。

「よく家族5人で食事していましたからね、このあたりで。いつもワイワイ、楽しげでした。事件の1週間ほど前にうちの前を5人で通ったから、鈴ちゃんに“お散歩かい?”と声をかけたんです。そしたら、“ご飯食べてきた。おいしかった!”って。そんな娘さんを、 ご両親はほほ笑んで眺めていましたよ」

 高波さんと後藤容疑者が結婚したのは2015年。“職場結婚”だった。高波さんの知人はこう明かす。

「旦那さんは実家が品川区内の老舗理容室で、そこで10年ほど働いて転職した先が品川区内の介護施設。二人はその施設で出会ったと聞いています」

 高波さんの母親は地元で食肉卸を営み、親族も食品卸会社を経営している。

「だから商店街の飲食店の方々とは昔なじみ。二人が結婚を機にいまの家に住むようになって3人の子宝に恵まれ、商店街の人たちも、お子さんたちの成長を見守っていた。もちろん、夫婦で家事も育児も分担してうまくやっていました」

“最後は5人で”

 ところが1年半ほど前、高波さんは体調を崩して休職を余儀なくされた。先の記者の話。

「彼女の休職を受け、昨年3月、後藤容疑者も退職し、在宅でフリーランスの動画編集業をはじめました。ですがうまくいかず、収入もほぼゼロ。そんな後藤容疑者は、“最後は5人でいようと思った”とも供述していて、玄関付近で殺害した高波さんの遺体を寝室に運んだとみられます」

 その寝室に隣接するリビングの食卓には、夕食が手つかずのまま残されていた。幼い子どもたちは、5人で楽しく食べたかったに違いない。

週刊新潮 2024年7月4日号掲載

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