白鵬の弟子たちが強いられている“地獄の地下生活” 「伊勢ヶ濱部屋は劣悪な環境」

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「心身両面が病む」

 また別の旧宮城野部屋の関係者が怒るには、

「5月場所の際、十両の伯桜鵬(20)についてはコロナにかかったことが報道されましたが、実は他にも複数の力士が陽性の診断を受けていたんです。4月以降、伊勢ヶ濱部屋では地下室も寝床となっているのですが、そこは窓がないので換気がほぼできず、湿気もすごい。だから、集団感染の発生源になったのではないかとささやかれているのです」

 先月は、旧宮城野部屋出身者も以前から伊勢ヶ濱部屋に所属していた力士も混在した状態で、地下室に10名以上、1階の上がり座敷に数名、2階の寝床兼ちゃんこ場に20名弱が暮らしていたそうだ。

「今も暮らしぶりはおよそ変わっていません。どこの場所であろうと手狭で、スーツケースと衣装ボックス一つずつに全ての持ち物を収めなければいけない。風呂場でシャワーを浴びる際、1時間半以上も待つことだってあります。とはいえ、やはり最も環境が劣悪なのは地下室です。衛生面が不安なだけではなく、電波が入らずスマホが使えないことで、気晴らしの手段がないからです。だから、伊勢ヶ濱部屋の地下室で暮らすと心身両面が病む、といわれているのです」(同)

「伊勢ヶ濱部屋での生活は“地獄だ”という恨み節」

 宮城野親方は2月、弟子だった元幕内北青鵬(22)の暴力を止められず、2階級降格の処分を受けた。さらには率いる宮城野部屋を事実上消滅させられ、今の惨状を呈するに至った。

「協会の執行部を中心とする面々は、野心をあらわにしてきた宮城野親方を目の敵にしており、追放したいのです。北青鵬の暴力は公表されている内容よりもひどかったそうですが、それでも宮城野親方がここまでの重い処分を受けるのは不公平。過去に他の親方が受けた処分と比較すれば、釣り合っていないのは一目瞭然」(前出の旧宮城野部屋後援者)

 師匠が宮城野親方から伊勢ヶ濱親方(63)に替わり、

「相撲への気持ちが途切れて辞めていく力士も多く、残ったところで過酷な生活が待っています。伊勢ヶ濱部屋での生活は“地獄だ”という恨み節が聞こえてくるほど。なぜ、罪のない弟子たちが苦しまなくてはいけないのでしょうか」(同)

 部屋を消滅させればこうなることくらい、事前に分かっていたはずだ。果たして協会の面々には人の心があるのだろうか。

週刊新潮 2024年6月27日号掲載

ワイド特集「風待月の突風」より

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