1時間1万5千円の「相撲部屋・朝稽古見学ツアー」にインバウンド客が殺到「特需を逃すな」と続々参入する親方たち

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「アメイジング!」と大喜びの参加者

 日本人にとっては、練習を見るだけで1万円は高いと感じるかもしれないがほとんどの外国人は満足して帰っていくという。

「口コミが広がり、日に日に参加希望者は増えています。ちょんまげに褌姿の相撲取りは奇異に映るのでしょう。間近で見る稽古は迫力があります。冬場などは力士たちの体から湯気が上るのを見て、みんな大興奮ですよ」(同)

 実際、ツアーに参加した外国人はどう感じたのか。見学終わりに声をかけた。まず聞いたのは、兄弟と友人と来たというフランス人男性3人組。3人とも「エキサイティングな経験だった」と満足げだった。

「日本に来るのは2回目。日本の伝統文化だからいつかは見てみたいと思っていた。体と体がぶつかり合う時のインパクトに圧倒されたよ。パーン、パーンってすごい音だった」

「(実際の)試合はチケットの買い方がわからないので見られなかった。(記者が場所中でなかったのでどのみち観戦できなかったと言うと)そうだったんだ。でも、練習の方でよかったと思う。目の前でスモウ・レスラーの動きが見られたからね」

「日本に行く友達がいたら絶対勧めるよ」

 続いて聞いたのは、広島、京都、大阪、日光など2週間かけて回ってきたと話すアメリカ人の4人家族。言い出しっぺだという母親は満面の笑みで語る。

「アメイジング! 日本の伝統競技がどうしても見たかったの。驚いたのは、あんなに大きな体をしているのに柔軟なところ。一人100ドル出した価値は十分あったわ」

 ティーンエイジャーの少年も大興奮だった。

「こんなスポーツがあるなんて知らなかったし、スポーツの試合をこんなに近い距離で見たことがなかったよ。スペイン語を喋れる力士がいてびっくりした。アメリカに帰ったら友達に自慢するよ」

デイリー新潮編集部

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