「韓日歌王戦」大好評で続編放送も…「理解できない」 いまもくすぶる“疑惑の判定”
4月から5月にかけて放映された韓国の音楽バラエティー番組「韓日歌王戦」が高視聴率を記録し、話題を呼んだ。今もその熱気は冷めやらず、7月には続編の内容が発表されるというが、思わぬ波紋を呼んでいる。
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【画像】「私がオバさんになっても」「美・サイレント」などを歌った日本チームの7名
「韓日歌王戦」は、韓国と日本の女性歌手それぞれ7人がチームを組み、両国の有名曲を歌って勝敗を決める歌企画だ。審査は両国の有名芸能人が行い、日本からは松崎しげる、南野陽子、遼河はるひがその役を担った。
韓国チームには、実力派バラード歌手のLyn(リン)を中心に、競演番組などで知られた実力派のトロット(韓国版歌謡曲)歌手たちが集った。多くの視聴者の興味をひいたのは、むしろ日本チームのほうだった。
日本チームのメンバーは、東亜樹、歌心りえ、かのうみゆ、住田愛子、natsuco、福田未来、MAKOTO.の7名で、事前のコンテストから選ばれ「トロット・ガールズ・ジャパン」を結成し出演。彼女らは韓国でもよく知られている日本の曲を歌う、時には韓国語で歌うなどのステージを演出した。その新鮮さもあって韓国人の多くが釘付けになった。
放映した韓国MBNは、韓国のメジャーな局7社の中では規模的にも視聴率的にも最も遅れを取っている局だ。それだけに、企画から制作まで2年をかけたこの番組に期待するところは大きく、結果、初回から全国で10%以上を記録する視聴率を記録し、5月7日の最終結果発表回も8%台の高視聴率と、大成功を収めた。
日本の歌手に好意的な視聴者
日本チームの最年長・歌心りえ(50)が歌った「雪の華」と、最年少の住田愛子(16)が歌った「ギンギラギンにさりげなく」の公式YouTube映像は、公開から2カ月が経つ現在、それぞれ400万回以上再生されている。
「雪の華」は中島美嘉の曲だが、2004年に韓国の有名バラード歌手パク・ヒョシンがカバーし、大くの韓国人が知っている。「ギンギラギンにさりげなく」も80~90年代にJ-POPを聴いていた30~40代にはなじみがあり、思い出の名曲で視聴者の心を揺さぶった。
歌心りえと住田愛子のYouTube映像のコメント欄には「歌がとても素敵でショック、日本の無名歌手というのがショック、歌には国境が必要ないということにショック」「この映像を見たことがない人はいても、一度だけの視聴で終わった人はいない」などの好評が寄せられている。彼女たちは、日本よりも韓国で有名人になりつつあるようだ。
スポーツの日韓戦では、日本に対してライバル心をむき出しにする韓国人だが、韓日歌王戦ではむしろ日本を応援している人が多かった。先のYouTubeにも政治的なコメントなどはない。Lynと歌心りえが韓国語と日本語のデュエットで歌った「悲しい縁(日本名:キズナ)」の再生回数が70万回を超えているのは象徴的だ。
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