早大出身者はなぜ母校の「難関校化」を危惧したのか――「東大とは異なる価値」を追求してきた歴史を振り返る

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 近年は、優秀な学生が通う名門校というイメージがすっかり定着した観のある早稲田大学。しかし、かつての卒業生たちは、いかに早稲田がいい加減でだらしのない学校であるかをアピールすることが多かったという。

「そこには単なる自虐や韜晦(とうかい)だけではなく、早稲田は東大などとは異なる独自の価値観を持った学校である、という自己主張がありました」――そう語るのは、早稲田出身の日本思想史研究者・尾原宏之さんだ。

 尾原さんの新刊『「反・東大」の思想史』(新潮選書)(新潮選書)から、早稲田大学に関する記述を一部再編集してお届けしよう。...

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