「小池さんは軍事政権を手本にしているのではないか」 小池都知事を刑事告発した元側近が語る“専制政治”の恐ろしさ

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軍事独裁政権かと見紛うような言い回し

 私は「文藝春秋」(24年5月号)で小池さんの学歴詐称をあらためて告発しましたが、本人は1976年10月にカイロ大学を卒業したとしているのに、会見で示された卒業証書には学位授与は12月とある。さらに、これを誰も問題にしていないのだから不思議です。

 先頃は公約について「首都防衛」と口にし、これまでも「粛清」「排除」といった発言がありましたが、いずれも軍事独裁政権かと見紛うような言い回しです。彼女がカイロで過ごした5年余りは、人格の形成に大いに影響したことでしょう。青年期の体験や思想は、その後の言葉の選び方に色濃く反映されます。あるいは民主主義ではなく、エジプトのサダトの軍事政権を手本としているのではないかとさえ感じます。

 私は今回の選挙公報の「カイロ大学卒」という記述の有無を見る前に、50年近くにわたって「首席で卒業」とうそをついてきた小池さんを刑事告発しました。そうした虚飾に周囲はあっさりだまされ、本人は味をしめてマスメディアを使いながら生きていくという人生の方向性が決まった。それなのに世間は「うそなのだろうけど証明できないから仕方ない」と諦めてしまっている。これは大変なピンチです。専制政治とは、有権者による諦めに支配されることで進んでいくのです。

 小島敏郎 元「都民ファーストの会」事務総長

 後編「『自分の都合の良いように言葉をもてあそぶな』 キャスター・吉川美代子が小池都知事を辛口批判」では、キャスターの吉川美代子氏が元キャスターである小池都知事、蓮舫議員についての辛辣な人物評を紹介している。

週刊新潮 2024年6月27日号掲載

特集「だから『小池』『蓮舫』は嫌われる 七人の異見」より

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