「シャブは用意するから彼を懲役に行かせてほしい」 姉御肌の美女が「恋人」の逮捕をマトリに懇願した“切なすぎる理由”

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「山一抗争」の最中に起きた悲劇

 いまでこそカタギがSNSを利用して大麻等多種類の薬物を密売する時代になったが、つい最近までは<薬物と言えばシャブ>、<シャブと言えば暴力団>、これがお決まりのパターンだった。彼らは組織的・計画的にブツを密輸し、拡散させ暴利を貪っていた。おのずと我々「マトリ(麻薬取締部)」の捜査対象は暴力団がメインとなり、日常的に彼らと対峙してきた。【瀬戸晴海/元厚生労働省麻薬取締部部長】

(全2回の第1回)

 抗争が始まると、捜査は格段にやりにくくなる。...

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