都庁職員に聞いた「小池都知事と蓮舫議員、どちらがマシ?」 恐怖政治の小池氏、“二面性”の蓮舫氏

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 現職の小池百合子知事(71)と参院議員を辞して戦いに挑む蓮舫氏(56)との事実上の一騎打ちになると見込まれている東京都知事選。7月7日の投開票後、当選した新知事を支えることになる都庁職員たちは、どちらのほうがいいと思っているのか。現場の声に耳を傾けてみた。

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 さる都庁職員は苦虫をかみつぶしたような顔でこう語るのだった。

「別に蓮舫さんを好きなわけではありませんが、われわれからすれば小池知事の再選は地獄。私と同じように蓮舫さんのほうがまだマシじゃないか、と考えている職員は多いと思います」

 これはいったいどういう意味なのか――。小池知事を批判し、都の関連団体理事長の職を追われた都庁OBの澤章氏に、自身の経験を踏まえた見解を尋ねると、

「少しでも気に入らないことがあると、すぐに報復人事を発動させる小池知事は職員にとって恐怖の対象でした。特に1期目は、港湾局や議会局などの局長級をはじめとする幹部たちが、次々に左遷されていきました。2期目になってからも、コロナ対策の陣頭指揮を執っていた福祉保健局長が突如、更迭されてしまったことがありました。結果として都庁の中には、上に異議を唱えられるような自由闊達とした空気がもはやなくなってしまった、といわれています」

“旦那が過労死してしまう”

 恐怖政治の実態は報復人事だけではない。前出の都庁職員が言うには、

「小池知事は職員の労働環境に関心がないように見えます。たとえば、子ども1人につき月額5000円を支給する“018サポート”などパフォーマンス優先のトンデモ政策を場当たり的に繰り出し、無慈悲にも職員の仕事量を増やしていくからです。ある職員の奥様は“このままでは旦那が残業に押しつぶされて過労死してしまう”と、心を痛めていました」

 事実、小池知事の脈絡のなさに振り回され、退職する職員は多い。特に昨年3月、彼女のお膝元である都政の中枢を担う政策企画局の職員が一斉に約20人も退職した騒動は、都庁全体に大きな衝撃を与え、暗い影を落としたという。

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