「依然として許されていない」麻生氏との会食が実現した岸田首相がハマる袋小路

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麻生氏を処遇する理由

「はい、そのようですね。首相としては麻生氏と会えただけでも有意義だったという評価になるのかもしれませんが(笑)。麻生氏のスタンスはとりあえず首相を立てて共に時間を過ごすが、首相の意向を受け入れるかどうかは別の問題だというものでした。会食の場では、これまでの不満を率直に語り、首相はそれぞれに説明・謝罪をしたようですが、麻生氏の思うような方向に方針が変わるわけではないので、麻生氏の不満が解消されることはなかったということのようです」(同)

 首相時代に自民党を下野に導いてしまった人物を副総裁として処遇し続けること自体、永田町の常識だとしても、市民感覚としては首をかしげたくなる部分もあるが……。

「内閣支持率がそれなりに高いレベルにあった時期ならば、麻生氏を“うるさい長老”としてお役御免にすることもできたのでしょう。が、そういった状況にはなっておらず、9月の総裁選での再選を悲願とする首相としては、党内で解消された派閥を唯一まとめている麻生氏と距離を置くことは自滅への道ということなのでしょう。確かに国民には共感されない構図でしょうね」(同)

 そもそもいまどき、仕事の話を超一流ホテルの高級料理店でしている時点で共感を失う可能性があるのだが、そんなことに思いを馳せる余裕はないのだろう。

デイリー新潮編集部

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