田中みな実がどれだけ「勝ち組」でも不幸イメージが拭えない理由 実はウリは「あざとさ」ではなく「強い不安」か

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

世間の声への敏感さと自己陶酔気味の努力信仰 結婚秒読みの「勝ち組」人生でも「不幸そう」の声が絶えないワケ

 だから田中さんは世間の声に敏感だ。先日も顔の輪郭の整形疑惑を取り上げ、「整体に9年間通って顔を整えている」と答えていた。生まれながらに容姿に恵まれているのだという自負心と、美容のため苦痛に耐える私アピールという、やや自己陶酔気味の努力信仰がうかがえる。

 そんな田中さんに付いて回る評価がある。「不幸そう」だ。青山学院大に入学し、キー局女子アナになり、写真集がバカ売れし、人気タレントと恋愛。田中さんがそれだけ「勝ち」続けて美貌を維持する努力を重ねていても、「不幸そう」と言われ続けるのは、他人からの評価に振り回され続けている芯の部分を見透かされているからでないだろうか。

 年寄りがやってはいけないのは「説教」と「昔話」と「自慢話」、とは高田純次さんの至言だが、それは田中さんをバラエティー女王に押し上げた3要素でもある。「美容知識の披露」と「元カレ話」と「モテエピソード」と言い換えれば分かりやすい。それがウザがられず、ありがたがられていたのは、田中さんの努力というより、若くて美人だったから許されていただけだ。けれども今回、わざわざ1年以上も前の動画が掘り返されてまで鼻につくと言われるようになったということは、いよいよ田中さんも年を取ったということなのだろう。かつて自分が軽んじていた先輩女性たちのように。

 人気アイドルと結婚秒読みとうわさされている田中さんにしてみれば、加齢で美貌が衰えようが、有名人との結婚で自分の居場所は安泰、という計算はあるはずだ。けれども人気は明らかに落ちると思う。幸せな「勝ち組」より、不安で必死にもがいている人の方が世間にとっては面白いからである。ただし、田中さんは、他人がうらやむ一人の男性との結婚よりも大衆からの人気のほうを、結局は選びそうにも見える。そのへんがまた、彼女の「不幸そう」な魅力だと思うのである。

冨士海ネコ(ライター)

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。