田中みな実がどれだけ「勝ち組」でも不幸イメージが拭えない理由 実はウリは「あざとさ」ではなく「強い不安」か

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年上女性への下手すぎるイジり方に透けて見える価値観 芸歴より人気を重視の「みんなのみな実」主義

 かつては「ダウンタウンなう」の企画内で、秋吉久美子さんや小柳ルミ子さんから不興を買った。どちらも恋愛話のくだりで、田中さんが「私は言葉や態度で尽くしたいタイプ」と主張し始め、秋吉さんや小柳さんがうんざり顔に。なおサッカーファンの小柳さんが持ってきたメッシの背番号が入ったワインを、勝手に浜ちゃんのグラスに注ぎ始めた態度にも叱責が飛んでいた。

 その前には大久保佳代子さんと国生さゆりさんとの「旅ずきんちゃん」でも一悶着あった。貧乏時代の思い出を語る国生さんをぶった切るように食事を始め、メガネをかけた国生さんに「おしゃれな老眼鏡ですね」と、褒め言葉の体(てい)で年齢イジりをかます始末。

 どちらの番組でも相手の話を広げることより、田中さんが言いたいことだけ言って、芸人が「まあまあ」と割って入り笑いに変えていた。先輩女性への無礼が台本にあったとしても、見ている側はちょっとハラハラしたものだ。それはあれだけ「あざとい」はずの田中さんに作為の様子が見られず、無意識に相手を軽んじているように映ったからである。

「みんなのみな実」を自称する田中さんにとっては、芸歴よりも今の人気がその人の価値なのだろう。秋吉さんも小柳さんも国生さんもかつては大人気の美人女優、歌手だったが、今はメディアへの露出は少ない。人気タレントと交際しているわけでもない。そんな人たちの話を聞いても役に立たないと思ったのではないだろうか。

 女性お笑いコンビの尼神インターは、売れない頃は田中さんに無視をされていたが、ブレイクしたら寄ってきたと暴露したことがある。逆に、みちょぱさんやアンミカさんなど旬の人は、自宅に招き手料理を振る舞うという。

 異性には通じる、思わせぶりな「あざとい」振る舞いも、同性には通用しない。女子校時代は友達がいなかったという田中さんだが、おそらく同性に対しては自分より上か下かですぐ値踏みして態度を変えるからではないだろうか。人気がある人には取り入ろうとし、人気がない人は無視する。でも、後者が人気になってきたら迷いなくすり寄る。浅ましいほどの上昇志向でもあるが、それだけ「自分の居場所が減っていくこと」への不安が強い人なのだろうとも改めて思う。

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