まさかの「ブラジャー直撃弾」や相手投手の愛車を破壊した「場外ファール」も…とんでもないところに飛んで行った打球の行方

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大谷が「やべえ!」

 最後は日本ハム時代の大谷翔平にご登場願おう。

 NPB最終年の2017年、開幕直後に左大腿二頭筋肉離れを発症し、その後、インフルエンザにも感染して2軍調整が続いていた大谷は、5月27日に負傷後、初めて鎌ヶ谷球場で屋外のフリー打撃を開始。翌28日も2日連続の打ち込みで汗を流した。

 ところが、5スイング目に放った打球は、大谷自身も「やべえ!」と言うほどの大きな放物線を描くと、右中間の防球ネットを越え、約130メートル先の球場外周道路沿いに停めてあった白いワンボックスカーの屋根を直撃した。

 打球を目で追っていた大谷は、打球が車を直撃したのを確認すると、その衝撃で屋根の部分がへこんでしまった車に向かって、ヘルメットを脱いで苦笑しながら申し訳なさそうに頭を下げた。

 もっとも、持ち主の野球ファンの会社員男性は、愛車に“球界の至宝”の痕跡が残ったことを「ラッキーです」と喜んでいたのだが。

 その後、大谷は6月11日にもフリー打撃中に柵越えの2本が同球場スコアボードの大型ビジョンを直撃。LEDのパネルが破損したが、イースタンの試合開始直前で予備のパネルと交換する時間がなかったことから、点灯しない箇所があるまま、DeNA戦が行われている。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

デイリー新潮編集部

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