【全米オープン】リブゴルフ移籍後「生まれ変わった」デシャンボーが優勝 「残念な姿」をさらしたマキロイには批判の嵐

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 男子ゴルフの今季3つ目となるメジャー大会、全米オープン(現地時間の6月13~16日)は、米国出身の30歳、ブライソン・デシャンボーの勝利で幕を閉じた。【舩越園子/ゴルフジャーナリスト】

リブゴルフ選手から2人目のメジャー・チャンピオン

 デシャンボーは2020年に全米オープンを初制覇しているが、当時はPGAツアー選手だった。大会2勝目となる今回は、初めてリブゴルフ選手として挙げたメジャー優勝だ。

「ビッグマネーが保証されているドリームランドに移籍した選手は腑抜けになる」などと言われているリブゴルフ選手からメジャー・チャンピオンが誕生したのは、昨年の全米プロを制したブルックス・ケプカに続き2人目である。

 今季のデシャンボーは、4月のマスターズでは初日からロケット発進したものの、週末はフェードアウトして6位タイ。5月の全米プロでは1打差で勝利を逃して単独2位。そんな悔しい結果を糧にして着実に前進し、6月の全米オープンで勝利を掴んだ。

 全米プロで惜敗した際は「あと1打、足りなかった」と語ったが、全米オープンは2位に1打差での勝利だった。

スチュワートに憧れたデシャンボー

 戦いの舞台となったノースカロライナ州のパインハースト・リゾート&CC(No.2)は、1999年大会で米国のスター選手だったペイン・スチュワートが勝利した場所だ。あの勝利からわずか4カ月後、スチュワートは飛行機事故でこの世を去った。

 幼少期からスチュワートに憧れていたデシャンボーは、サザンメソジスト大学(SMU)がスチュワートの母校であることを知り、「それなら僕も」とSMUへの入学を即決。PGAツアーにデビューしたころは、かつてのスチュワートとそっくりのハンチング帽を被ってプレーしていたほどだ。

 デシャンボーは、今は亡きスチュワートが勝利したパインハーストで、その勝利から25年後の今年、彼の魂を感じながら戦った。そして、スチュワートと同じように72ホール目のクラッチパットを沈めて勝利したデシャンボーは、キャップのバックベルトに付けていたスチュワートのバッジを見せながら、「ここにペインがいてくれたおかげで勝てた」と感無量の様子だった。

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