「平等な競争環境の中で、大学入試に挑まれるべき」 悠仁さまが東大進学なら“特別扱い”の批判が巻き起こる理由

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推薦入試を見越した“実績作り”との疑念が

 学習院で過ごした後は海外留学へと羽ばたく。皇室で王道とされてきた教育スタイルが過去のモノになろうとしている。はたして未来の天皇のご進学先はどこになるのか――。【前後編の後編】

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 これまで悠仁さまのご進学先として複数の大学名が取り沙汰されてきた。その筆頭が東京大学で、悠仁さまが通われている筑波大学附属高校からも多数の合格者が出ており、都内で農学部をもつ数少ない国公立大だ。他にも筑波大学や東京農業大学など自然科学系に強い学部を擁する大学が、有力候補だと報じられてきた。

 それらの根拠となったのが、昨年11月に悠仁さまが宮内庁職員および国立科学博物館の研究主幹・清(きよし)拓哉氏との共同執筆の形で発表された「トンボ論文」である。

 さる皇室ジャーナリストが言う。

「赤坂御用地に生息するトンボの生態をまとめた論文で、同博物館の紀要に掲載されて専門家たちからも高い評価を受けましたが、これが世間からあらぬ批判を招いてもいるのです」

 一つは研究の主題が「赤坂御用地」という一般人が容易には立ち入れない場所を対象にしていること。もう一つが、国内でトンボ研究の第一人者とされる国立科学博物館の清氏など、一流の専門家と論文を書かれたことだ。

 この二つをもって、論文は「皇室特権」を利用した産物で、推薦入試を見越した“実績作り”ではという疑念を、世間に抱かれてしまっているのだ。

「先ごろSNS上では、東大に問い質したという人物が現れて、“東大の推薦入試では、受験生が提出する論文は共同執筆の形でもよいとの回答を得た”と投稿。これが事実なら“金持ちの子弟が高名な専門家を雇い共著論文を執筆してもらえば合格できてしまう”などと指摘し、物議を醸しています」(同)

批判が巻き起こる可能性も

 たしかに東大では、8年前から高校の課外活動などで優れた実績を残した学生を総合的に評価する推薦入試を始めた。悠仁さまが論文を成果として提出されることも可能だ。しかし、一般の高校生が学者と共同で執筆する機会などほとんどないだろうから、“特別扱い”との批判が巻き起こっても不思議ではない。

 もっとも東大の推薦入試では、「共通テスト」で8割以上の点数を取らないと合格できない。これは一般入試で合格する実力に匹敵するため、論文だけで即入学できるほど甘くはないが、不信感を招くのは事実だろう。

 象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院准教授の河西秀哉氏はこうも言う。

「仮に悠仁さまが東大に進学されたとなれば、代わりに別の受験生が落ちることになります。国民統合の象徴である天皇になられるお方が、誰かを蹴落としたとの印象を持たれるのはよくありません。もちろん他の大学についてもいえることですが、東大は最難関で学歴社会の象徴ですよね。ならば、これまでも皇族を受け入れた経験がある学習院大の方が、あつれきはほとんどないと思います」

 悠仁さまのご進学先について賛否両論が巻き起こる背景には、そもそも秋篠宮家が「学習院」以外の選択肢を望んできた経緯がある。

 戦前から皇室の藩屏(はんぺい)として創設された伝統を誇るだけに、上皇さまをはじめ今上陛下、秋篠宮さまご自身でさえ、初等科から大学まで一貫して「学習院」で学ばれてきた。

 ところが、秋篠宮家はといえば、長女の小室眞子さん(32)と佳子さまは、幼稚園から高校までは学習院に通われたものの、お二人とも最終的には国際基督教大学(ICU)を卒業。佳子さまは、学習院大を中退し、再入学されているのだ。

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