「大谷翔平はド軍から要請されれば、投手を諦めて外野手になる」で物議…USAトゥデイ敏腕記者の気になるネタ元

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大谷は投手を諦める?

「ドジャースから正式な要請さえあれば、大谷は投手を諦めて、将来的にはレギュラーの外野手になることに逆らわない。その可能性が高い。これは大谷に近い、2人の関係者が明かした」

 5月13日にこの記事を報じたのは「USA TODAY」。同紙は米国で唯一の全国新聞であり、ローカル新聞の野球報道とは、内容面で大きく異なる。ローカル新聞各紙は地元球団に密着し、水面下で進められている交換トレードの交渉内容まで、とにかく「詳細さ」で競い合っている。それに対し、全国紙の「USA TODAY」は広く浅くといった感じだ。人気球団と下位低迷のチームとでは扱うスペースこそ違うが、30球団全てを網羅しなければならないので野球報道におけるスクープは生まれにくい、というのが一般的な認識である。

「この記事を署名で書いたのは、ボブ・ナイチンゲール記者です。MLB取材では“辣腕”“大物”と言われ、メディア関係者で知らない人はいません。昨年オフの大谷の移籍報道では、ブルージェイズへの入団が確定的となり、交渉のためチャーター機でカナダ・トロントへ移動したと報じられたことがありました。あの時、“大谷はトロントにはいない。南カリフォルニアの自宅にいる”とXに投稿したのがナイチンゲール記者です。結果、トロント行きは事実ではなかった。さすがは辣腕記者です」(前出・同)

 同記事には「大谷は打撃と同じレベルの情熱を投手には持っていない。単にできるからこそ二刀流をやっているだけだ」という匿名コメントも載っている。事実なら、この記事は大スクープではあるのだが、

「二刀流を諦めさせるプランは、確かに一定の説得力はあります。大谷はメジャー7年目を迎えましたが、過去、大きな怪我は2回ありました。両方とも右肘の負傷によるトミー・ジョン手術です。ドジャースがもっとも恐れているのは、大谷が怪我で長期離脱してしまうこと。投手を辞めれば、怪我を負う危険性は激減します。米国のファンは反対のようですが」(米国人ライター)

 同記事が出た後、ドジャースはトレード補強に動きはじめ、上述のヘルナンデスやビジオなど、救援投手3人を含む4人の選手を獲得している。この間の約1ヶ月、「投手・大谷が見たい」とする書き込みがドジャースのファンサイトに多数寄せられた。

 前出の米国人ライターによれば、米国の野球記者は「自分がいちばん詳しい、大勢の読者を驚かせてやる」と誇りを持った人が多く、単独行動が基本で、ナイチンゲール氏はカメラマンも帯同させずに球場に現れる日も珍しくないという。彼の記事にあった「大谷に近い2人の関係者」について、誰なのかは全く予測もつかないそうだが、

「ナイチンゲール記者が本格的に大谷への取材を始めたのは、彼がシーズン46本塁打を放ち、MVPにも選ばれた21年ごろからではないでしょうか。エンゼルスの試合があると、よく見掛けるようになりました」(前出・現地メディア関係者)

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