【レーダー照射事件】韓国は“まったく認めない”のに…岸田政権が「日韓合意せざるを得なかった事情」とは
日本海で韓国海軍駆逐艦による、海上自衛隊P-1哨戒機への火器管制レーダー照射事件が起きておよそ6年。今月1日、日韓の防衛相が会談し、再発防止策で合意したものの自民党内には不満がくすぶっている。
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「さまざまな証拠から照射は明らかですが、韓国は一切認めません。結果、事実の解明には至りませんでした」
と言うのは政治部デスク。
「5日の自民党本部での会合では、岸田文雄総理に近い小野寺五典元防衛相が“両国でしっかり議論ができる環境になった”と合意に理解を示しました。それでも出席者からは“ウヤムヤにすれば、今後も韓国にウソをつかれる”との強い懸念が示された。厳しい空気に気おされたのか、小野寺氏は“この案件は決して忘れてはいけない”と慌てて付け加えていましたね」
韓国と合意しなければならない“事情”
日本と韓国はともに米国との同盟国。価値観を共有するはずの“友好国”を相手に、武器使用の宣言に等しい火器管制レーダーの照射はあまりに常軌を逸した行為だ。自民党議員の怒りはもっともながら、それでも日本には韓国と合意しなければならない事情があった。外務省幹部が解説する。
「バイデン政権は日米韓3カ国の連携強化に熱心なことで知られます。昨年8月、岸田総理と尹錫悦大統領を大統領専用の別荘地キャンプ・デービッドに招待したのも、日韓の防衛当局間で問題解決が一向に進まないことに不満を募らせていたからといわれています」
ロシアへの軍事援助の見返りに得た技術をもとに弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮に、米国は神経を尖らせている。日韓の“不和解消”は急務だった。
「レーダー照射を受けた時、海自機は韓国艦艇の周囲を低高度でグルグルと飛行していた。そもそも日本側も、中国やロシアなどの“敵国の船”を対象にする行動を取っていたのです」
こうした経緯を把握していたことから、バイデン政権は日韓両国にけんか両成敗のような格好で和解を促したというのである。
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