ほぼ無名、大した実績もなし、身の程知らず…石丸伸二氏に批判的な言説はなぜ炎上するのか【都知事選】

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維新の推薦を拒否

 インターネット上での議論だけあり、3人の立候補者がどのようにネットを活用してきたかも判断の対象になっているという。

「まず小池さんはテレビを活用する古いタイプの政治家なので“論外”と評価されています。彼女が“老害政治家”の一人にカウントされている理由でもあります。一方の蓮舫さんはXで精力的に投稿しています。しかし、その内容が批判ばかりという点より、完全な“一方通行”であることが問題視されています。やっていることは郵便ポストに活動報告のビラを配っているのと同じです。石丸さんが議会のネット中継や自身の動画配信で全国の視聴者を巻き込むという“双方向性”を実現しているのを見れば、比較にならないというのが率直な感想です」(同・井上氏)

 デイリー新潮は6月13日、「『維新』が都知事選で大迷走 安芸高田市長・石丸氏に推薦打診もあっさり“お断り”されていた」との記事を配信した。文中から維新関係者のコメントを再掲載する。

《「東京維新の会の幹部が石丸さんとのアポを取り付けて、“ウチの推薦でいかないか?”と打診したんです。ところが石丸さんは“今回は完全無所属でいきたいので”とあっさり断った。それでも維新側はあきらめず、どうにか“広島の論破王”を取り込もうと“維新の推薦があれば60万ほどの基礎票が乗りますよ”と持ちかけた。が、石丸さんの意思は固く、協議は物別れに終わったのです」(党関係者)》

「市長を放り出した」問題

「石丸さんの支持層は、既存政党にも風穴を開けてほしいと願っています。ですから石丸さんが維新の推薦を受けたなら、かなりの支持者が離反するでしょう。そもそも石丸さんを批判する層は極右と極左が中心で、その内容も言いがかりに近いものです。石丸さんを支持する層を見ると、さすがに高齢者は手薄でしょうが、それ以外は年齢も性別も支持政党も偏りがないはずです。そこが石丸さんの“セールスポイント”なので、まさに無所属がベストなのです」(同・井上氏)

 ただし石丸氏に対する批判の中には、しっかりと事実に基づいたものもある。特に問題視されているのが「安芸高田市長の座を途中で放り出した」という点だ。

「安芸高田市長の任期をまっとうし、いわゆる“浪人中”に都知事選への立候補を表明したのなら、こんな批判は出ませんでした。『放り出した』という指摘に対しては、『その通りだ。安芸高田市の市民が気の毒だ』と同意する人も、かなりの数に達しています。一方、『日本が物凄いスピードで凋落していることを考えると一刻の猶予もない。石丸さんは東京都に大きな風穴を開けるべきだ』と擁護する人も、やはりかなりの数に達しています。ネット世論は真っ二つに分かれているというところでしょうか」(同・井上氏)

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