「身に覚えのない225万円のロレックスが…」 マイナカード不正が多発…被害者2名が明かす「恐怖体験」
身に覚えのない「PayPayへのチャージ」が
「発端は4月17日15時半ごろ、スマホの画面に突然、〈PayPayに1000円チャージされました〉との通知が表示されたことです」
そう語るのは風間穣(ゆたか)・東京都議である。
「チャージした覚えはなかったので、なんだろうなと思い、パソコンでメールボックスを確認してみると〈PayPayパスワードリセットのお知らせ〉が届いていた。危険を感じて、自分で改めてパスワードを再設定しようとしたら、ワンタイムパスワードのショートメッセージがスマホに届かない。電話でPayPayに問い合わせようとしたら、電話もつながりませんでした」
風間氏がスマホ画面の右上に表示されているアンテナマークを確認すると、圏外の環境でもないのに、アンテナの表示が消えていた。
「これは乗っ取られたのだと確信しました」
氏は最寄りのソフトバンクショップに駆け込んだ。
「店員さんに、スマホが乗っ取られているようなので調べてくださいとお願いしました。すると、15時ごろ、名古屋の店舗で機種変更をされていると告げられた。その時間帯は東京にいましたし、そこには行ったことすらありません。店員さんが名古屋の店舗に電話で確認したところ、その店舗ではマイナカードを目視でチェックして“本人確認”し、機種変更がなされていたことが判明したのです」
無論、その機種変更を行ったのは氏以外の第三者にほかならない。
被害額は…
「16時半ごろには犯人のSIMを緊急停止。PayPayにひも付くクレジットカードも利用を止めました」
迅速な対応といえよう。氏は被害に関して、
「機種変更で買われた端末は、iPhone 15のなかでも最上位機種でした。その22万円以上の購入代金と、PayPayのチャージ料などの数千円をあわせた金額が被害額になります」
と述べる。続けて、
「店員さんの助言に従って、最寄りの警察に行ったのですが、警察では被害届は受け取れないと言われました。携帯電話ショップが携帯電話を詐取されたのだから、という説明でした」
なお、被害額はソフトバンクが補償したため、結果的には「金銭的な被害はゼロだった」という。
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