阪神ファンの“妨害”でホームランが…球史に残る「幻弾」 瓶の投げ込みで取り消しになった「逆転弾」もあった!

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起死回生の逆転3ランのはずが…

 ファンの妨害行為が原因で本塁打が幻と消えたのが、巨人時代のラミレスである。

 2008年5月7日の阪神戦、2対4の7回裏1死一、二塁、4番・ラミレスは、能見篤史の2球目をライナーで左翼席最前列目がけて打ち込んだ。起死回生の逆転3ランと思われたが、次の瞬間、黒いヘルメットをかぶり、黄色い法被を着た阪神ファンと思われる男性が身を乗り出し、右手を伸ばして打球を叩き落とした。その後、打球はフェンス最上部に当たり、グラウンドに戻って来た。

 審判団は協議の末、「観客が打球の邪魔をしたことにより、二塁打で試合を再開する」とした。ラミレスは二塁上で「本塁打じゃないのか?」と言いたげに両手を広げ、原辰徳監督も4分間にわたって抗議したが、判定は覆らず、3対4の1死二、三塁で試合再開。真鍋勝己三塁塁審は「客の手に当たらなければ、フェンスを越えたかどうかの判断。越えていないと判断した。フェンスの前に乗り出していたので」と説明した。

 この回、結局巨人は4対4の同点で攻撃を終え、8回に山口鉄也が葛城育郎に右前タイムリーを許し、4対5で敗れた。

 試合後、VTRで確認したラミレスは「厳しい判定だ。僕もナインも人に当たらなかったら本塁打だと確信している」と残念がったが、「くよくよしてもしょうがない」と雪辱を誓い、翌日は8回に久保田智之から試合を決める逆転2ランを放っている。

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