最終回「アンチヒーロー」 大島優子(白木)の「キラキラなロングヘア」は何を意味するのか

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地味な出番から存在感

 放送ライターがこう指摘する。

「産後復帰作という話題性もあり大島の演技は注目を集めていました。落ち着いた台詞回し、時折みせる虚ろな表情はさすがです。大島は2008年から10年まで放送された高島礼子主演のTBS系『弁護士 一之瀬凛子』に法律事務所事務員役で出演しており、その経験が今回の役柄にも生きているようです。『アンチヒーロー』では地味な出番が続きましたが、それは最終回での白木の存在感を高めるための布石でしょう」

 そもそも、白木は謎の多い人物だ。普段は髪を後ろで束ねていたのに、伊達原の事務所ではなぜか髪をほどきキラキラなロングヘアを披露している。闇バイトで緋山が盗撮していた女性のロングヘアと酷似しているが、「緋山は白木を盗撮しており、その動画に公園でウサギのぬいぐるみを探す志水の姿が映っていた。実は白木もその時、志水の姿を確認していたのではないか。志水の冤罪を確信していた桃瀬礼子検事(吹石一恵)は、白木に会って冤罪を確信したのかもしれません。点と点が最終回で見事につながる、そんな推測が可能でしょう」(前出の放送ライター)

 第9話では、収監されている元千葉県警刑事部長の倉田(藤木直人)が、娘・紫ノ宮弁護士(堀田真由)の涙の訴えに対し、ついに心を開く。12年前の糸井一家殺人事件で使用された毒物を、硫酸タリウムと断定した科捜研の当時の担当者の名前を明かす。さらに伊達原検事正の側近である緑川検事(木村佳乃)、失脚した元判事の瀬古(神野三鈴)の動向も気になる。ただ、伊達原検事正が白木に簡単に騙されるとも思えない。

「『共に地獄に落ちましょう』という明墨の言葉から想像するに、明墨は自身が逮捕されることで、法廷で伊達原検事正との刺し違えを狙っているのではないでしょうか。その命運を握るのが白木です。視聴率好調の人気ドラマで大島は、最大級に魅力的な役どころを“フライングゲット”した、というわけです」

 最終話。法廷の行方やいかに――。

デイリー新潮編集部

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