6年目「根尾昴」「小園海斗」「藤原恭大」の現在地 生真面目な性格がアダになって…専門家が指摘した“3人の課題”

スポーツ 野球

  • ブックマーク

小園の悪送球

 小園の打撃センスは傑出しているわけだが、一方の守備では不名誉な記録を今も更新している。今季の小園は失策が8あり、これはセ・リーグのワースト2位タイなのだ。

「高校時代の小園選手の守備は、いわゆる“見栄えのする守備”です。強肩なので深い位置で守ることができます。しかも、抜群のスピードを持ったショートでしたから、動きがダイナミックで華麗に見えるのです。逆に言うと守備範囲が広がり過ぎるので、ミスの可能性も大きくなってリスクを伴います。それは同じ広島で前にショートを守っていた田中広輔選手の守備と比較すると分かります」(同・安倍氏)

 田中は小園ほど強肩ではない。俊敏性も小園に劣る。だが、広島のピッチャー陣は田中の守備に全幅の信頼を置いていたという。

「田中選手はショートの守備範囲に飛んできた打球は確実に処理します。広島のピッチャーはショート方向に打たせれば、1アウトを確実に取ることができる。これで絶大な信頼を獲得していました。ショートの名手には、たとえば西武の源田壮亮選手がいますが、源田選手はファーストに送球する際、決して強く投げようとし過ぎないし、低い送球をします。今後の小園選手にとって、源田選手は絶好のお手本になるのではないでしょうか」(同・安倍氏)

球史に残るショート

 今季の小園はショートとサードの併用が続いている。本来なら小園も外野にコンバートしたほうが、さらに打撃成績が上がる可能性は高いという。

「小園選手の高校時代、私は、センターで使ったら球史に残る外野手になるのでは……と言ったり、書いたりしていました。しかし広島の新井貴浩監督は小園選手に『球史に残るショートになれ』というメッセージを送っているのかもしれませんね。私が『たいへん失礼いたしました』とお詫びしなければならないような立派なショートストップに台頭することを、心から願っています」(同・安倍氏)

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。