6年目「根尾昴」「小園海斗」「藤原恭大」の現在地 生真面目な性格がアダになって…専門家が指摘した“3人の課題”

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 デイリー新潮は2018年8月、「ドラフト上位確実の『大阪桐蔭』根尾&藤原、スター候補『報徳』小園 第100回『夏の甲子園』怪物たちにつく値札」との記事を配信した。この年のドラフト会議は“豊作”と前評判が高く、特に大阪桐蔭高校の根尾昂と藤原恭大、そして報徳学園高校の小園海斗に注目が集まっていた。

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 根尾が甲子園で、どれだけ活躍したかは言うまでもないだろう。2年生で名門・大阪桐蔭の主力選手となり、投手としては最速150キロをマーク。さらにショートと外野も守り、打者としても存在感を示すという“三刀流”。チームは2年生の17年春、3年生の18年春と夏で優勝を果たしたが、大きな貢献を果たした。

 根尾が究極の“ユーティリティ・プレーヤー”と絶賛されたのに対し、藤原は大阪桐蔭の4番としてチームの優勝に貢献した。高校通算のホームラン数は32本。さらに50メートルを5秒7で駆け抜け、18年夏の甲子園では26打数12安打、打率4割6分2厘を記録した。

 小園は中学生3年生の時、大阪の枚方ボーイズで全国優勝を果たした。この時のチームメイトが藤原という縁がある。高校は兵庫県の報徳学園に進み、2年生の17年春はベスト4に進出。3年生の18年夏では「1試合で3本の二塁打」という大会タイ記録を残した。

 ドラフトで根尾は4球団から1位指名され、中日に入団。藤原は3球団から1位指名され、ロッテに入団。小園は4球団から1位指名され、広島に入団した。

3人の明暗

 デイリー新潮の記事配信から、間もなく丸6年が経過する。3人の今シーズンの成績が、6月13日現在でどうなっているのか見てみよう。

 根尾は投手として2試合に登板し、投球回数は4・2回。2安打と1本塁打を被弾し、失点と自責点は共に3。防御率は5・79。打撃成績は1打数1三振。ちなみに、プロ通算5年の打撃成績は、239打数41安打1本塁打で打率1割7分2厘だ。

 藤原は開幕スタメンが期待されていたが、3月10日のソフトバンクとのオープン戦で自打球が当たり右膝蓋骨骨折と診断された。治療とリハビリを経て5月29日の二軍戦で復帰。二軍では12試合に出場し、打率2割5分5厘、0本塁打で、出塁率3割2分7厘。プロ通算5年の打撃成績は、775打数176安打12本塁打で打率2割2分7厘だ。

 小園は3月29日、開幕スタメンとして3番ショートで出場。4月17日からは5番に回り、5月19日から6月2日まで4番を務めた。現在、220打数64安打1本塁打で打率2割9分1厘、出塁率は3割3分8厘。プロ通算5年の打撃成績は、1406打数383安打22本塁打で打率2割7分2厘だ。

 率直に言って、小園が図抜けていることがよく分かる。なぜ、ここまで明暗が分かれてしまったのだろうか。

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