お忍びで東京ディズニーランドにも…表舞台に登場した、“日本好き”プーチン長女(39)がこれから歩む道

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長女後継の筋書き

「医療系の非営利団体のインタビューに応じた際の動画ですが、この中で彼女は自分の世界観や人生観などについて語っています。ロシアでこんな内容を公で話すことができるのは、プーチン大統領以外にはいませんでした。ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者、エフゲニー・プリゴジン氏だって言えないことでした。彼も結局、粛正されてしまいましたが」(中村氏)

 マリヤ氏はインタビューでどんなことを語っていたのだろう。

「人生観として、命、芸術、コミュニケーションが大切だと訴えていました」(中村氏)

 父親は言いそうもない内容だ。

「真逆と言ってもいいでしょう。もちろん、彼女がプーチン大統領を批判するようなことは言っていません。それどころか、話しぶりが父親そっくりで、知性がにじむようでした。しっかりと帝王学が施されているように思いました」(中村氏)

 そうは言っても、ロシアは形の上とはいえ、選挙も行われている。

「選挙はどうにでもできますからね。プーチン大統領は今年3月に5期目となる大統領選に勝利しました。得票率が87%以上という圧倒的な勝利の裏には票の操作もあるでしょうが、ロシア国民の気質として戦争を始めた指導者が戦争を終結させるという意識が働いたためとも考えられています」(中村氏)

 ウクライナとの戦争は早く終わりにしろというのが、ロシア国民の意思ということか。

「そうです。そこでプーチン大統領はあらゆる手段を使って戦争を終結させ、兵を引き上げた時点で辞任。首相を務めるミハイル・ミシュスチン 連邦政府議長(58)が大統領代行を務め、3カ月後に行われる大統領選でマリヤ氏が大統領に就くというシナリオを描いています」(中村氏)

 そんなに上手くいくのだろうか。

「ロシア国内でも『マリヤ氏を後継者に』と言う声が出てきています。まだ30代の彼女が大統領に就任すれば、ロシア国民も盛り上がるでしょう。プーチン王朝の出来上がりです」(中村氏)

 次女のカテリーナ氏はどうなるのか。

「彼女は学術振興財団のトップを務めていますが、今回の国際経済フォーラムでは軍需産業の会議にオンラインで参加していました。もっとも、発言内容は大したものではありませんでしたし、後継者という意味ではちょっと物足りないですね」(中村氏)

 ロシアで大帝と呼ばれるエカテリーナ2世(1729~1796)を彷彿させる名前だが、

「そういう希望があったのでしょうが、名前の通りには育たなかったのかもしれません。名前ということでいえば、彼女の夫の名はウクライナの大統領と同じくゼレンスキーですからね。プーチン大統領としては聞きたくない名前でしょう」

デイリー新潮編集部

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