お忍びで東京ディズニーランドにも…表舞台に登場した、“日本好き”プーチン長女(39)がこれから歩む道
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(71)の娘たちが話題となっている。長女のマリヤ・ボロンツォワ氏(39)と次女のカテリーナ・チホノワ氏(37)がサンクトペテルブルクで開催された国際経済フォーラムに揃って出席し、発言したというのだ。はたして、彼女たちが公の場に出ることにどんな意味があるのだろうか。
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【写真12枚】“お忍び”でディズニーランドを訪れたプーチン氏の長女・マリヤ氏 険しい表情で楽しそうには見えない
1997年に始まったサンクトペテルブルク国際経済フォーラムはそもそも、プーチン政権が各国からの投資を呼び込む場として知られている。2018年には当時の安倍晋三首相も出席。ところが、22年に始まったロシアのウクライナ侵攻後、欧米各国の参加はなくなった。
今年6月5日から8日まで開催された国際経済フォーラムには、中国や中東を中心に136の国と地域から政府関係者や企業の代表が参加。その中にプーチン大統領の娘がいたわけである。ロシア研究の第一人者である筑波大学名誉教授の中村逸郎氏に聞いた。
「まず、サンクトペテルブルクで開催されていることが重要な意味を持ちます。プーチン大統領は、この地(当時はレニングラード)で生まれ育ちました。KGB(ソ連国家保安委員会)を辞めた後、政界入りしたのもレニングラードであり、彼にとっては愛すべき故郷なのです。そして同時に、同地はヨーロッパへの窓口ですから、経済的にも重要な意味を持ちます。実は今回、国際経済フォーラムに出席したのは2人の娘のみならず、プーチン大統領のはとこなども出席しています。いわば親戚一同が出席したわけです」
親戚が揃って何をしようというのだろう。
「プーチンファミリーで国家プロジェクトの推進を訴えたのです」(中村氏)
お忍び来日でディズニーランドに
中でも重要なのが長女のマリヤ氏だという。彼女はかつて極秘で来日し、その姿が「週刊新潮」(18年4月26日号)に報じられている。夫と子供2人の家族4人、もちろんSPなどのお供を引き連れ、東京ディズニーランドや新宿歌舞伎町のロボットレストラン、鬼怒川温泉などを訪れたという。大学では日本語を学んだとされ、今回の国際経済フォーラムでは日本のメディアに話しかけられ「こんにちは。はじめまして」と答える動画も配信されている。フォーラムのセッションに登壇したマリヤ氏は、学校教育における生物学の重要性を訴えたという。
「本業は医師で内分泌学者です。現在はロシアの再生医療の旗振り役を務めています。なぜ再生医療に力を入れているのかといえば、父親のプーチン大統領を死なせないためだと言われています」(中村氏)
不老不死を求めた中国の始皇帝が思い浮かぶ。
「その通り、彼はプーチン王朝を作ろうとしているのです。プーチン大統領は近く北朝鮮に行くと見られています。表向きの理由はウクライナ戦争のための武器供与の要請ですが、裏の目的は北朝鮮の金王朝を学ぶためとも見られています。そして彼の後継者と目されているのがマリヤ氏なのです」(中村氏)
その証拠が今年1月に公開された彼女のインタビューだという。
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