「2回目のデビューのような感じがしています」NHK「紅白」出場者が立憲民主党の国会議員になった理由

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 衆院補選に出馬するために須藤元気前参院議員が辞職したことに伴い、先月、5年越しに繰り上げ当選を果たした立憲民主党の奥村政佳参院議員(46)。アカペラグループ『RAG FAIR』の一員として紅白歌合戦出場を果たした「ボイパのおっくん」は、これまでの経歴を投げうって、なぜ国会議員になったのか。当選の余韻も冷めやらぬ5月末。本人に話をきいた。

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2回目のデビュー

「当選してからの数週間は、本当に早かったです。任期が残り1年というタイミングでの繰り上がり当選で、国会ももう終盤。まずは先輩議員の後ろで様子を見て……なんてことはなく、最初から全速力で駆け抜けた感覚ですね。ありがたいことです」

 そう笑顔を見せるのは、奥村議員ご本人。5月13日に繰り上げ当選が正式に決まり、28日の厚生労働委員会では早速初質疑にも臨んだ。次々点で落選という苦汁を嘗めた2019年の参院選から5年越しの繰り上げ当選を果たした今、新たに始まった議員生活をこう語る。

「なんだか2回目のデビューのような感じがしています。アカペラグループ『RAG FAIR』でデビューした頃のドタバタを思い出しますね。当時、テレビ局を彷徨っていたのと同じように、今は国会内を迷子になりながら、毎日走り回っています。ようやくめぐってきたチャンス。とにかく自分にできることを全力でやっていく覚悟です」

「おっくん」こと奥村議員は、打楽器の音色を口だけで表現するボイスパーカッション(ボイパ)のプロとして知られ、フジテレビ系のアカペラ番組「全国ハモネプリーグ」(通称「ハモネプ」)ブームの火付け役であるだけでなく、『RAG FAIR』では紅白歌合戦への出場も果たしている。YouTuberのHIKAKINも、「おっくん」の影響でボイパを始め、それをきっかけに有名になったというのは、よく知られた話。さらに、気象予報士、防災士、保育士という3つの顔も持ち、研究や講演も含め、各分野で広く活躍してきた。

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