フジテレビが「上場廃止」? 米投資ファンドの“MBO”要求にどうあらがうか

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株主にとっては“悪くない提案”

 もっともFMHの主張がこのまま通るとも限らない。

「ダルトンの提案は既存の株主にとって悪い内容ではありません。例えばFMHの第4位の株主(3.33%)の文化放送。同社は、フジサンケイグループの一員ですが、聖パウロ修道会が株の30%を握っている。修道会は文化放送の経営にあまり関心がないといわれており、MBOは利益にもなる。修道会次第で文化放送の持ち株はどう動くか分かりません」(同)

 ダルトンは、6月の株主総会で社内取締役全員の再任反対を呼びかけるとしているが、次の総会も視野に入れているともみられている。そこで、FMHに聞いてみると、

「来年の総会については現時点でお答えできることはありません」(広報IR部)

 ホリエモンによる買収劇では、高い“授業料”を払った同社だが、ダルトンが突き付ける請求書も高そうである。

週刊新潮 2024年6月13日号掲載

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