アメリカでは相次ぐレイプ事件が… 「ライドシェア」全面解禁を進める河野大臣に「あまりに乱暴」の声
「弊害ばかり」
「私どもとしてはライドシェアの全面解禁が先送りされたのは当然のことと思っています。全面解禁を議論することさえナンセンスだと主張してきましたから。全面解禁の必要はなく、むしろ弊害ばかりです」
とは、タクシー乗務員が加盟する、全国自動車交通労働組合連合会の担当者。
「基本的に外国のタクシードライバーはフリーランス。海外では客から料金をぼったくったり、乱暴する、といったことが珍しくありません。しかし日本では乗務員はタクシー会社に属していることが多いため、教育も充実しているし、安全面でも会社が責任を取る。こういったことは、個人任せのライドシェアでは全く担保されなくなってしまいます」
相次ぐレイプ事件
実際、アメリカではライドシェアを世界中で展開する「Uber(ウーバー)」のドライバーによる事件が相次いでいる。例えば、2016年11月にはカリフォルニアで10代の少女がUberのドライバーにレイプされる事件が起こっている。
「また、全米のUberのライドシェアでは17年からの4年で9805件の性犯罪が起こっています。そのうちレイプが800件以上でUberが訴えられるケースも。こういう実態がある中で、夜、女性が一人で乗車できるでしょうか」(同)
政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。
「河野さんはまず目的があって、そこに一直線に飛びつこうとする。問題点を洗い出したり手順を踏むのを端折ってしまうことが多いように思います」
安全性無視でライドシェアを進める前に、まずは自分にブレーキをかけることを覚えたほうがよさそうだ。
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